ソフトバンクは２５日の日本ハム戦（ヤフオクドーム）に２ー５で敗れた。鷹打線は相手先発・木佐貫に封じられて、９回に完封負けを免れるのがやっと。今季３度目の先発を務めた帆足も、不安定な先発陣の救世主にはなれなかった。３カード連続の勝ち越しで息を吹き返していた秋山ホークスだが、このカード１勝２敗と負け越し。再び借金２となった。

　鷹打線の反撃は遅かった。木佐貫の前に８回までわずか３安打に封じられて無得点。完封負け目前の９回に４連打を浴びせ、マウンドから引きずり降ろしたが、勝利には結びつかなかった。試合後の秋山監督は「最後だけだったな、盛り上がったのは」と話し、打線の組み替えも示唆した。

　序盤の３回は木佐貫にパーフェクトに抑えられた。１点を追いかける４回二死には、３番・内川が直球を右中間へ運ぶ大きな当たり。続く４番・松田も死球で二死一、二塁と同点のチャンスを迎え、打席にはラヘア。好調の助っ人が右前への安打を放ったものの、本塁で内川がタッチアウトとなり、同点に追いつくことはできなかった。

　先発の帆足も踏ん張れなかった。初回、二死二塁から中田の左前適時打で先制を許すと、何とか持ち直したかに思えたが、５回に再び失点した。一死からこの日初めての四球で陽を歩かせると、大引に１３３キロの直球を左中間に運ばれて追加点（＝写真）。今季最短となる４回3分の1で降板となった左腕は「立ち上がりがいつも課題になってしまっている。味方が点を取れなかったあと、きっちりいかなければいけなかったんですが…」と肩を落とした。

　昨季、ＦＡで西武から移籍。左腕エースとしての働きが期待されたが、左肩の故障で１試合の登板にとどまった。復活をかけてのシーズンは開幕ローテーション入りこそ逃したものの、２戦目の先発登板になった４月１７日の楽天戦で５回３安打無失点。１１年９月２９日以来、５６６日ぶりの勝利を挙げ「すごく重い１勝」と感慨に浸っていた。先発陣が今ひとつの投球を続けているだけに、百戦錬磨のベテラン左腕への期待も大きかったが、悔しい登板となってしまった。

　秋山監督は６回に千賀、７回に岩崎と勝ちパターンの投手をつぎ込む継投を見せたが、頼みの岩崎がアブレイユに２ランを浴びて今季初失点するなど、裏目に出てしまった。これでチームは再び借金２に逆戻り。秋山ホークスがなかなか波に乗り切れないでいる。