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【大リーグ】

ダルビッシュ出た! 159キロ 自己最速で11K&4勝目

2013年4月26日 紙面から

◇レンジャーズ11−3エンゼルス

 【アナハイム(カリフォルニア州)穐村賢】ダル、敵無し! レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)は24日(日本時間25日)、敵地でのエンゼルス戦に先発。6イニングを3安打無失点11奪三振と二塁を踏ませぬ投球で両リーグ最多タイの4勝目を挙げた。3回には自己最速&メジャー日本人最速タイとなる159キロをマーク。力強い直球を武器に今季の奪三振も両リーグ最多の49に伸ばした。大量リードを奪った4回以降は配球を変えるなど余裕も見せたメジャー2年目右腕。サイ・ヤング賞へ、早くも勢いに乗ってきた。

 誰もがうなった。3回2死、1番ボアジャスを打席に迎えたその4球目。力みのないフォームからダルビッシュが外角高めに投じたフォーシームだ。「99マイル(約159キロ)」。電光掲示板に表示されたのは自己最速&メジャー日本人最速タイを示す数字。「(フォーシームは)切れというか、力がすごくあった」。速く、力強い球筋に、本人も自画自賛した。

 数字以上の手応えがあった。初回から球速を微妙に変えたスライダーやツーシームで三振の山を築き、エ軍の重量打線をきりきり舞いさせた。圧巻は主砲プホルスとの対戦。1回は2球で追い込み、150キロ台半ばの直球で空振り三振。遊び球なしの三球勝負で仕留めると、4回も2ストライクから高め真っすぐで中飛に打ち取った。

 味方打線が9点を奪った4回以降は、それまで1球も投げなかった60マイル台のカーブも駆使。クイックでも打者のタイミングを外して的を絞らせなかったが、それもすべて軸となる直球が走っていたから。この日マスクをかぶったピアジンスキーも「俺が受け始めてから、一番いい直球だった」と絶賛すれば、ダルビッシュも「きょうはスプリットもチェンジアップも投げてない。カットも数球だけ。真っすぐ、スライダー、カーブで十分だった」としたり顔だ。

 最後は5、6回の6つのアウトすべてを三振で奪い、100球を投げたところで降板。これで連続無失点は18イニングに伸び、リーグ最多タイの4勝目。奪三振も「49」とメジャートップを独走中だ。自身は「まだ4月なので。シーズン終わってどうだったかっていうだけ」と“途中経過”を気にしないが、このまま200イニング登板を果たせば、年間303奪三振という驚異のハイペース。236奪三振でタイトルに輝いた1995年の野茂英雄も大きく上回る。

 昨季はシーズン中盤にフォームを崩し、なかなか勝ち星が付かず苦しんだ。だが、今年は「いろんな状況もわかってる。去年よりも慣れてる」とリラックス。海を渡る際、口にした言葉は「世界一の投手になりたい」。奪三振、最多勝、そしてアジア人初のサイ・ヤング賞。頂点を目指して海を渡った男は、早くもメジャー屈指の右腕になりつつある。

 

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