ネオンが輝く吉原で、最大級のソープランドグループが摘発された=東京都台東区千束【拡大】
小松崎容疑者の逮捕容疑は今月27日、経営するソープランドで女性従業員が客に売春すると知りながら、個室を使わせるなどした疑い。
逮捕されたのは小松崎容疑者のほか、同グループの役員や従業員らで、39人のうち18人は既に釈放し、在宅のまま取り調べている。小松崎容疑者は容疑を認めているという。
サン社は吉原地区最大級のソープランドグループ運営会社。「オレンジ・グループ」と称し、ソープランド8店が傘下にある。
この8店はもともと別々の法人による経営で、1985年の風営法によって、禁止地域が定められる前から営業。そのため禁止地域が定められた後も「既得権」として営業が認められていた。
その後、2009年に8店は「オレンジ・グループ」となり、サン社が一括管理するようになった。「経営合理化のためだろう」と捜査関係者は話した。
売上金をサン社の口座に集め、そこから各店従業員への給与支払いを行うなど、事実上の運営権がサン社に移った。10年4月ごろからの女性従業員は計634人、売り上げは計約101億円にのぼる。
しかし、風営法上、一部の店の運営権は別法人が引き継ぐことができない。8店はグループ化された後もそれぞれが営業届を出しており、一方、サン社からは届けが出ていなかった。
そこで、同課が風営法違反(無届け営業)容疑で調べていたところ、売春防止法違反の疑いが浮上し、逮捕に至ったという。
(紙面から)