モラッティ「レオナルドは戻ってこない」
経済的に困窮しているインテルは、クラブの財政を立て直すために資金力のある外国資本とのパートナーシップを目指している。来シーズンのチャンピオンズリーグ出場を逃したことでチームを再編成する資金も限られている。インテルは夏のメルカートをどう戦うのだろうか。
―モラッティ、インテルとパートナーシップを結ぶ会社については?
新聞に書かれていることは本当。興味を持っている会社はいくつかある。
―アメリカ、カザフスタン、ウズベキスタンの名前が挙がっていました。新しいパートナーはどの国になるでしょうか?
候補とされている国は間違っていない。だが、こういった契約はあちら側の時間的都合に左右される。
―あなたの予想では、パートナーシップ契約は数週間以内に決着するでしょうか?それとも数カ月先まで掛かると思いますか?
この手の問題は、双方の合意があって成り立つものだから予想はできない。今のところは最初のアプローチの段階で、売りたい側と買いたい側の思惑が一致しなければならない。
―イタリア・サッカー界は経済危機の影響を受けていますが、一方でインテルへの投資を考えている起業家も存在します。これについては?
そういった国々では、インテルは未だビジネス面で魅力的な存在なのだろう。
―パートナーシップはすべての相手と契約する可能性もありますが、クラブ経営に参画する企業は1社だけですね。
そういうことになる。1つに絞らず、複数の企業を招いてしまえば意見が合わずに混乱する危険性があるからね。物事を上手く進めるには、目標に向かって結束する必要がある。
―新しい企業はインテルの新スタジアムも建設するのでしょうか?
新スタジアムはとても大事な要素であり、無視することはできない。だからといって、サンシーロを評価していないわけでもない。現在推し進められている計画も大変素晴らしいものだ。新スタジアムを建設するにしても、かなりの時間が必要になるので当分はサンシーロを使うことになる。
―火曜日はバイエルン対バルセロナの試合をご覧になりましたか?期待した結果になったのでしょうか?
素晴らしい試合だった。今やバイエルンを倒せるのは私たちだけということだ(笑) インテルはバイエルンを2度倒しているからね。
―バルセロナと言えば、アンダノビッチ獲得に3000万ユーロの高額オファーを提示すると噂されています。
バルセロナからのオファーが届いているとは聞いていない。アンダノビッチはインテルの中心選手であり、彼にはこれからもインテルでプレーしてもらう。
―もしバルサが人的補償としてサンチェスを提示してきたらどうします?彼はウディネーゼ時代からあなたが欲しがっていた選手です。
たしかに素晴らしい選手ではあるが、彼との契約は難しい。それに今の私たちに必要なのはチームの土台を作ることだ。機能している前線ではなく無用な失点を防げるディフェンダーの獲得を優先することになる。
―シーズンを振り返ってみて、悔しい気持ちはありますか?
チャンピオンズリーグ出場に手が届かなかったのは残念。もし出場できていれば、財政面でもクラプのイメージ的にも大きな違いがあった。
―セリエAは残り5試合です。チームにどんな期待をしていますか?
パルマ戦のように確固たる信念を持って戦うこと。
―今後のインテルの対戦相手は明確な目標を持ったチームばかりです。おそらく相当なモチベーションで向かってくると思います。いつも以上に苦戦するのでは?
そうは思わない。今シーズンの私たちは小さなクラブ相手に苦戦している。セオリー通りに考えれば、もっと楽に戦えるはずだった。
―フランスではレオナルドのインテル帰還が噂されています。この可能性は?
正直考えられない。レオナルドはパリで上手くやっているし、私たちはパリ・サンジェルマンのように潤沢な資金でメルカートを戦うこともできない。