秋田・クマ牧場事故:ガラス越しに観察 県が受け入れ施設案

2013年04月23日

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北秋田市の阿仁熊牧場の受け入れ施設のイメージ図

 県は22日、県議会福祉環境委員会で、秋田県鹿角市の秋田八幡平クマ牧場=廃業=のクマを受け入れるための北秋田市の阿仁熊牧場の受け入れ施設の整備案を示した。ガラス越しにクマを観察したり、高さ約5メートルの遊歩道からクマの様子を見渡せるようにする。【小林洋子】

 昨年の12月議会で示した素案を一部修正した。クマを複数の角度から観察できるよう屋上に約70メートルの遊歩道を設置。1階部分は高さ2.6メートルのガラス張りにして、池でクマが遊ぶ様子を見られるようにする。さらに、運動場の地面の一部にガラスを張り、下から観察できるようにする。クマが休憩できる穴を設け、小窓から来場者が中の様子をのぞけるスペースも設ける。

 脱走防止策としては、内柵の上部は透明の金属板と同じ効果がある「ポリカーボネート板」に。6段階の高さに張る電気柵が故障しても、クマは爪を立てて登ることができないという。

 鹿角市のクマ牧場にはヒグマ20頭が残されている。7月上旬に施設の工事に着工し、年内にクマ収容施設を完成させ、ヒグマを移送する予定。

 県と市、牧場を経営する三セクは、7月にも阿仁熊牧場利活用推進協議会(仮称)を設置。大学研究者や動物園関係者ら10人程度が阿仁熊牧場のソフト面の利活用方法などを話し合う。

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