《テーマ》
「都市と自然」
《サブテーマ》
「自然」「都市」「経済・地域・ライフ」
明治維新とともに北海道と名づけられたこの土地は、
まさに日本の近代化を担ってきた象徴ともいえる。
先住民族や自然そのものもその近代化に無縁ではいられなかった。
そうした過去の歩みをアートとしてふりかえることで、
21世紀の札幌・北海道の自然、都市のあり方、経済、暮らしを模索する(社会彫刻)。
各テーマを生かした先進的な作品を、ふさわしい場所に展示。
《場 所》
北海道立近代美術館、札幌芸術の森美術館をメイン会場としつつ、歴史の証言として北海道庁赤レンガ庁舎や、北海道の科学の集積地である北海道大学、モエレ沼公園、さらには公共空間として札幌市内地下鉄駅・札幌駅前通地下歩行空間、などとも連携したい。また暮らしに密着したアートを商店街や各地区と協力して展開していきたい。域外広域地域連携としては、白老町のアイヌ民族博物館、夕張市石炭博物館や、公共空間としての新千歳空港、メディアアーツの分野で山口市などとも協力していきたい。
《他のリソース》
既に札幌に根付いている、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)、札幌国際短編映画祭、大通公園での各種フードフェスティバルなどとの連携
札幌国際芸術祭2014ゲストディレクター
坂本 龍一
ゲストディレクター
坂本龍一氏からの提案(希望)
1.
一過性のものでなく、たとえば北海道庁赤レンガ庁舎や札幌市資料館などのような歴史的建造物を、市民に開放されたアートセンターとして活用するためのコンペを提案したい。
2.
同様に、日本の近代化のエネルギー政策の一旦を担ってきた炭坑跡、例えば夕張に残る施設を補修し、アート作品として残せたら素晴らしい。是非アンゼルム・キーファーに打診したい。
3.
例えば「エネルギーとアート」や「都市農業とアート」などといった切り口は、簡単に答えが出ることではなく、アーティストと市民が協力してワークショップなどをしながら模索していくべき問題。そのような持続的なプロジェクトができるような体制、「1.」のようなアートセンターをもつことが望ましい。
4.
記念すべき札幌国際芸術祭(札幌トリエンナーレ)の立ち上げを象徴する、持続的なものとして植林を提案したい。まさに木は50年、100年という長い生命をもつもの。札幌・北海道の末永い繁栄を祈念したい。
5.
音を専門にする者として、常々都市空間における音環境には問題意識をもっていた。トリエンナーレを記念するものとして、公共空間における音の調査、整備を行いたい。日本の都市は雑音が規制されずに垂れ流されており、非常に問題。