クレーン車暴走:母にも賠償責任 宇都宮地裁判決

毎日新聞 2013年04月24日 13時43分(最終更新 04月24日 14時44分)

児童たちがクレーン車(中央)になぎ倒された現場。右は事故処理のクレーン車=栃木県鹿沼市で2011年4月18日午前9時55分、本社ヘリから小林努撮影
児童たちがクレーン車(中央)になぎ倒された現場。右は事故処理のクレーン車=栃木県鹿沼市で2011年4月18日午前9時55分、本社ヘリから小林努撮影

 栃木県鹿沼市で11年4月、登校中の小学生の列にクレーン車が突っ込み児童6人が死亡した事故で、遺族34人が元運転手(28)=服役中=と母親、元勤務先を相手取り、慰謝料など計約3億8000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、宇都宮地裁であった。岩坪朗彦裁判長は母親の賠償責任も認め、3者が連帯して児童の親11人に対し、計約1億2500万円を支払うよう命じた。遺族は刑事裁判で問えなかった母親らの責任の明確化を求めていた。

 元運転手は刑事裁判で、事故前夜から持病のてんかんの薬を服用せずにクレーン車を運転し、発作を起こしたと認定。今回は同居していた成人の母親に対し、薬の服用を管理する立場にあったとして過失責任を認める異例の判決になった。

 訴訟で遺族側は、元運転手について「過去に何度もてんかん発作による事故を起こし、医師からも注意されていた」と主張。母親については「成人後も薬の服用状況を管理し、事故前夜の飲み忘れも知っていた」などとして過失責任を訴えていた。

 これに対し、被告3者はいずれも請求棄却を求めていた。元運転手側は賠償額について争い、母親側は「薬を服用するかどうかは本人の責任で、成人の親に注意義務はない」などと反論していた。【中津成美】

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