亜大が1−0で国学院大に競り勝った。山崎康晃投手(3年・帝京)がリーグ戦初完封。今秋ドラフト1位候補の杉浦稔大投手(4年・帯広大谷)に投げ勝った。駒大は4−1で中大に先勝。今永昇太投手(2年・北筑)が1失点完投で今季2勝目を挙げた。古賀咲也内野手(2年・海星)、西村凌外野手(4年・聖望学園)が2回に、中大のトルネード左腕・島袋洋奨投手(3年・興南)から放った二者連続本塁打が効いた。
エースが投げるカード初戦を初めて任された亜大の山崎が4安打完封。今秋のドラフト1位候補の杉浦にも投げ勝った。「最後までマウンドに立っていたのは自信につながる。杉浦さんに勝てたのも誇れます」。開幕週の青学大戦からの連続無失点も16イニングに伸ばした。
帝京でセンバツ8強入り。期待されて入学したが、東浜(現ソフトバンク)、九里を超えられず、救援が多かった。今季は東浜が抜けた穴を埋めようという自覚も十分。キャンプでは、1日200球以上の投げ込みもこなした。「先発させたかったが、今まではチャンスがなかった」と生田勉監督(46)。開幕週にふがいなかった九里の代わりとして初戦に指名され、期待に応えた。
入学当初は寮で東浜と同部屋。野球への取り組みから、技術までを学んだ。ツーシームもそのひとつ。ツーシームを見せて勝負球はこの日145キロをマークした直球。インステップするフォームも打者には打ちづらい。「いいものをもっている。今後が楽しみ」とオリックスの中川スカウト。来年のドラフト候補だ。
前日は、同姓の明大・山崎が初完封した。同じ東京出身で、高校時代から意識してきたが、向こうは日大三で甲子園準優勝。ここまで水をあけられてきたが「同じ山崎として負けたくない」。青学大戦で2試合続けて失点したエース九里にも、後輩の好投はいい刺激。リーグ4連覇を狙う亜大に投手陣の柱ができた。 (小原栄二)