瀬戸大橋:開通25年 橋は何をもたらしたか 県観光協会・梅原利之会長に聞く /香川

毎日新聞 2013年04月13日 地方版

 ◇人口流出は一気に加速 観光客増え交通網整備

 本州と四国を“陸続き”にした瀬戸大橋の開通から25年。本四3ルートのうち、唯一の道路鉄道併用ルートとして真っ先に開通した瀬戸大橋は何をもたらしたのか。また、今後の課題は何か、県観光協会の梅原利之会長(JR四国相談役)に聞いた。【聞き手・広沢まゆみ】

 −−瀬戸大橋は四国に何をもたらしたか

 開通当初、四国を訪れる観光客は開通前の2・1倍に増えた。徐々に減っているが、11年度も開通直後の85%を維持するなど、四国に来る人の数が確実に増えた。また四国内の高速道路は開通後に整備が進み、JR四国も車両開発や電化に力を入れた。橋開通を契機に高速道路や鉄道などの交通網整備が格段に進んだ。

 −−一方、悪い面もあった

 四国から出て行きやすくなったのも事実。それまで四国は不便さで、ある意味守られていたが、橋により四国は“島”でなくなった。人口流出のストロー現象も起き、人口減少は日本の最先端を行く。観光や大学などを含め、魅力がないと寂れてしまうという意識を持たないといけない。

 −−25年を振り返って、課題はあるか

 岡山県とは案外、疎遠で、岡山と香川は一体化していない。岡山側は瀬戸大橋を「四国の橋」と思っている。もっと四国に目を向けてほしい。来年、瀬戸内海が国立公園指定から80周年を迎える。そこで岡山県と組み、双方に伝説が残る「桃太郎」をキーワードに映画やイベントをやる。そうした活動を通して距離を縮めていきたい。

 −−今後、瀬戸大橋をどう生かしていくべきか

 最大の生かし方は新幹線を通すこと。通れる構造になっている。3年後には北海道から九州まで新幹線が走り、(本州など4島の中で)新幹線がないのは四国だけになる。新幹線が通ると、自治体が人を呼ぼうと努力するなど、地域活性化に一番効く。今がぎりぎりのタイミングであり、四国が本当に疲弊したら、もう作ろうとはならない。そのためにはもっと機運を高めていかないといけない。

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