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【プロ野球】

マー君自己ワースト15被安打 ヤ軍スカウトの目の前で

2013年4月24日 紙面から

◇楽天9−3オリックス

オリックス−楽天 6回裏2死二塁、伊藤に四球を与え、ほおをふくらませる田中=京セラドーム大阪で(横田信哉撮影)

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 楽天は1−3の4回にマギーのソロ、5回は嶋の適時打で同点。7回には鉄平の適時打などで一挙5点を勝ち越した。田中は15安打でも8イニング3失点で3勝目。チームは3連敗でストップ。オリックスは投手陣が四球で自滅し、借金1。

 粘った。耐えた。開幕から無傷の3連勝。楽天の連敗も3で止めた。それでも、田中の表情は晴れない。プロ入りワーストの被安打15。「セットポジションの良い練習をできました」。自虐的なコメントにもどかしさがにじんだ。

 この日のバックネット裏には、大リーグ・ヤンキースのスカウトの姿もあった。「悪いが、何も言うことができないんだ」と口をつぐんだものの、今オフにもポスティングシステム(入札制度)でメジャーに挑戦する希望を表明している田中の視察が目的であることは明らかだ。

 その目を意識したわけではないだろうが、本来の投球には遠い内容になった。2回から7イニング連続で2安打以上を浴び、与四球も3。「よう粘ったんじゃないですか」。4回以降の追加点を許さなかったことだけが救いだった。

 ただ、7回までに119球を費やしていても、8回のマウンドに上がった。志願の続投。「7回までの予定だったけど、本人が行くと言ったからね」と星野監督。この1イニング追加で、救援陣の投入は青山の調整登板だけに留めることができた。唯一、田中が見せた意地だった。

 苦難の末の連敗脱出にも、指揮官は険しい表情を浮かべた。「15本も打たれて勝利投手になるなんて、(自分の)監督生活でも初めてなんじゃないか。粘ったと言えば粘ったけど」。白星をつかんだとはいえ、傷だらけの大黒柱。目の前に伸びる道には、まだイバラが生い茂っている。 (井上学)

 

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