政治家の結果責任
安倍政権がつまづくとすれば、お友達大臣だろう、
と思っていましたが、その兆候が出ています。
麻生副総理はじめ閣僚が靖国神社に参拝して、
中国や韓国が反発し、悪影響が出ています。
今月予定されていた韓国外相の訪日が中止され、
日中友好議連の訪中団がキャンセルされました。
韓国の新政権とは信頼を構築する必要があるし、
北朝鮮の核開発への対応での協議もあります。
韓国外相の訪日中止は、大きな痛手です。
中国ともこのところ関係が悪化しているだけに、
関係修復のきっかけづくりに悪影響を与えます。
総理と外務大臣を経験した麻生副総理であれば、
こういった悪影響も予測できたと思います。
個人または一議員として靖国神社に参拝するのと、
大臣として参拝するのは意味合いが異なります。
個人的信条や宗教観に基づいて参拝するのは、
個人・私人としては自由なのは当然です。
しかし、現職閣僚という公人の立場での行動には、
結果責任をともなうことを忘れてはいけません。
現職閣僚の立場でこの時期に靖国神社に参拝すれば、
どういう結果を招くかはわかっていたはずです。
政治家として結果責任をどうお考えなのでしょうか。
安倍総理は靖国神社に参拝したい気持ちを抑えて、
外交への悪影響を避けているのだと思います。
せっかく安倍総理が我慢して自己抑制しているのに、
大臣が我慢しないのはどういうことでしょう。
大臣という責任ある立場にありながら、国益よりも
自分の美学や信条を優先させるのは問題です。
意外と小さなことが「終わりの始まり」になります。
第一次安倍政権の「終わりの始まり」となったのは、
郵政造反組の復党問題だったと思います。
第二次安倍政権の「終わりの始まり」になったのは、
閣僚の靖国参拝とそれに対する中韓の反発だった、
と後になって言われるときが来るかもしれません。
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