存在感の薄いのは、自分でもよくわかってる。 極端に言えば、教室からボクがいなくなっても、誰も気にならないし、誰も困らないし、誰も気に掛けない。 特にいじめられているわけではないけれど、存在感がないから、無視されることが多い。 小学校の修学旅行の時には、旅行先で置いてけぼりを喰らった。先生も忘れてしまうような存在なのだ、ボクは。 それでも幸か不幸か、ボクの成績は、自分でも意外なほどよかった。 けれども決して一番になるわけでもないので、やっぱり目立たない。 どれかひとつでも、とびきりよくできていれば少しは変わるのかもしれないと努力したこともあったけれど、結局何の変化もなかったし、結果も変わらなかった。 いてもいなくても変わらない。 だったら、学校なんて行かなくてもいい。 十四歳になった日の朝、ボクはそう決めた。もうすぐ春休み、そういう日だった。 ボクが学校に行かなくなったことに対して、パパは知らない感じだし、ママは何も言わなかった。 それにパパは、時々しかウチに帰ってこない。「シゴトだ」と言ってるけれど、ホントかどうか、かなり怪しい。 ママはパパと結婚してからは看護婦の仕事を辞め、働きにも行かず、家事と本を読むことに一日を費やす。 少し照れるけれど、ものすごくきれい。恥ずかしい話だけど、いまは顔を見るのもドキドキする。その手が、口が、カラダがボクを暖かく包み込んでくれるのだと思うと、興奮してしまうのだ。 夜になると、ママの部屋からときどき荒い息が聞こえてくる。夏休みに部屋のクローゼットを少し片付けてるときそれに気付いた。 クローゼットの壁の向こうはママの寝室。しかも、壁のすぐ隣にベッドが置いてある。そこで、ママはひとりエッチをしていたのだ。 それから、クローゼットに小さなスペースを作って、ママの喘ぎ声を聞きながらマスターベーションをはじめるようになった。時々、帰ってきたパパともエッチをしている。 壁越しに耳を澄ませていると、ママがしたがっていて、それにしぶしぶパパが付き合わされているように聞こえる。そのときのママは、もっと喘ぐ。 「あぁ、ああぁ、もっと、もっと突いて、あぁっ」 その声を聞くと、処理に困ってしまうほどたくさん出てしまう。 春休みが終わった。三年生になった。 パパは、何年か続いた出張生活をやめて、単身赴任をはじめた。それきり会ってもないし、声も聞いていない。ウチにはママとボクだけしかいない。 ボクは学校には行かなかった。もちろん無断欠席。 かわりに、ママがいろんなことを教えてくれる。 「こう見えても、ママは高校生のとき、成績がよかったのよ」 ママと身体を寄せて勉強。ボクはドキドキだ。 暖かいを通り越して暑い日が続くようになった。 ボクは長袖のトレーナーが好きだから着続けたけれど、ママは袖なしのワンピースを着るようになった。 腋の下のすきまから見える白い素肌と、少しだけ見えるブラジャー。ボクは勉強どころじゃなかった。思わず勃起。 ママが部屋を出て行くと、すかさずベッドに横たわって、オナニー。いつもよりたくさん出た。 それから、ママの素肌に触れたくって、トレーナーをやめてTシャツを着るようになった。 そんなことが続いたある日のこと。 「あら?」 ふとした弾みで、ママがボクの膨らんだ股間を見つめた。 「ママが勉強を教えてるのに、キョウちゃんはヘンなことを想像してるのね?」 口調が厳しい。手にしてたペンを力強く机に置いた。 「どうして? どうしてそうなるの? ヤらしいコね」 「……」 ママの厳しい目に見つめられて、ボクは何も答えられなかった。 「スボンを脱ぎなさい」 「……えっ?」 「ほら、早く脱ぐのよっ」 ママはボクを強引に立たせて、ボクのズボンをパンツといっしょに乱暴に脱がした。硬くなったアレの先がママの方を向く。反射的に隠した。 「手を背中に回して、ママにキョウちゃんのおちんちんを見せなさい」 ボクはママの言葉に従った。 「どうして、勃たせるの?」 言えない、そんなこと、言えるわけがない。 「言いなさいっ」 ママは怒ってるのに、ボクのアレはまだピンとしてる。 「早くっ」 「……、ママの……、ママのハダカを想像して……」 「聞こえない、もっと大きな声で」 「ママのハダカを想像して勃たせていましたっ」 もうヤケになって、大きな声で言った。 「……、あきれた……、そんな風に育てた覚えはないわよ、ママは」 ウソだ。 「いつもそんなことを想像しながら、大きくさせてるの?」 ママが汚いものでも触るようにして、ボクの硬くなったものを摘んだ。ママの冷たい指先……。 「……、うん」 「そう、想像してどうしてるの、いつもは?」 「ベッドでオナニーしてる」 「呆れた……、せっかくだからいつものようにしてみたら? ママが見ててあげるから」 「えっ?」 ママの前でオナニー。ドキドキした。 下半身丸ハダカでベッドに横たわって、ボクは手で扱く。 「アタマの中では、ママはどうなってるの?」 「ベッドの上でハダカになって……」 いまさら反抗しても、許してくれないと思ったから、正直にひとつひとつ説明した。 「両足を思いっきり広げて、片手でムネを揉んで……、片方の手はアソコに挿れて、ぐちゅぐちゅ音を立てて……、喘ぎ声を出してる」 そう言いながら手で激しく扱く。 もうすぐ出そう……。ピッチが早まる。もうママの視線は気にならない。 激しい勢いで、白く濁った粘液が飛び出て、お腹の上に落ちてきた。熱い。 「……ホントにやらしいコ、かわいいコに育てたつもりなのに……」 ママは冷たく言い放った。 「こんなにやらしいコは外に出すわけには行かないわ」 ママは怒って、部屋を出ていった。 夕食抜きの夜。 「おちんちんの周りに毛が生えてきたから、ヤらしいコになったのよ、だから、生えてこないようにするわ」 ママが言った。 下半身ハダカにされた。それから反抗できないように両手は後ろで縛られ、そしてベッドに寝かされて両足を開いた状態で、片方ずつベッドの足にロープで固定される。身動きできない。 脚の付け根に何か塗られ、冷たいものが当てられた。 「動いたらダメよ、動いたらおちんちんを切っちゃうかもしれないから」 ママは、ボクのモノを摘んで、周りの毛を剃り始めた。なぜだか、気持ちとは反対に固くなってきた。 「あら、もう大きくさせてから……、ほんとにやらしいコね」 結局、ボクの下半身の毛が剃られて、残った根っこはクリームでぜんぶ抜かれた。ようやく生えてきたのに。 「かわいくなってきたわ、これがキョウちゃんの本当の姿よ」 ママの手が、ボクのモノを優しく撫で、さらにはほおずりをしたり、唇をつける。 それから、勃起した罰としてお仕置きが始まった。 「キョウちゃんだけ気持ちよくなって、不公平じゃない、ママにも楽しませてよ」 ママは、服を脱ぎ捨て、下着もぜんぶ外すと、ボクの上にまたがってきた。そして、すっかり固くなったボクのモノを、アソコにあてがい、すとんと腰を落とし、カラダを上下に動かして喘ぎ始めた。 「あっ、あんっ……、ママの中に入ってるぅ……」 ママの中は温かかった。ママのアソコが、ボクのモノにまとわりついてくる。初めての感覚。オナニーよりも気持ちイイ。 ママの動きが激しくなった。ボクもイキそう。 ぐちゅぐちゅと音がする。ママの喘ぐ声が大きくなった。ママがひとりHをしてるときや、パパとHをしてるときに出す声とおんなじだ。いつものママだ。 ボクはいま、ママの気持ちを、カラダを慰めてあげてるんだ。そう思った。 「……、ああ〜、イク……、イク……」 「出るっ、出るぅっ」 ボクは、思いっきりママの中に精液を注ぎ込んだ。 動きが止まった。 しばらく静かで空白の時間が流れた。 ボクとママは、まだ一つにつながってる。ボクのモノは、ママの中でびくんびくんとケイレンしてる。 「……、ふふっ、キョウちゃんのおちんちん、まだ固いままね」 ママは息を弾ませてる。ひざを立てて抜くと、ママのアソコから、どろりとした白く濁った粘液が滴り落ちてきた。 三月。ボクは学校に行かなかったけれど卒業した。ママが勉強を教えてくれたから。 成績が上がると、ご褒美でママとHした。逆に落ちるとお仕置き。 お仕置きというのは……、恥ずかしいから言えない。でも、実を言うと、Hするよりもお仕置きの方がずっとよかったりする。 卒業式のあと、ボクは誕生日を迎えた。ママからの誕生日プレゼントはローターだった。ママもおそろいのものを持っている。 これをお尻の穴に入れると、すっごく気持ちイイ。 ママのお尻にも入れてHすると、もっとすごいことになる。 これからは、勉強をしなくてもいい。これから毎日ママとずっとそばにいられる。 ボクの存在を認めてくれるママ。 これからママと過ごすはずの白い時間が、はてしなく広がっていた。 |