魔法理論
◆魔法理論◆
アインシュタインの相対性理論は、エネルギーと質量を相互に変換可能であることを示した。これは
有名な式 E=mc2で示すことができる。光速は非常に大きな値であるため、変換する質量がわずか
なものであっても、そのときに取り出せるエネルギーは非常に大きくなる。
これと同様に魔法によって気導される念度量を式で表すために質量、エネルギー、縦韻糸量、横韻
糸量を互いに相互変換させるならば、少なくとも単位を揃える必要があり、物理定数が変換定数と
なる可能性は高くなる。
現在、推論される式は以下の通りで法程式と呼ばれる。
E=mc^2=pc=Lc/Λ
ここではエネルギーE、質量m、縦韻糸量p、横韻糸量L、プランク長Λ(=1.6x10-35m)としている。最
少の横韻糸量は理論結合素子の運動量1単位であり、これは縦韻糸を囲む横韻糸1本の回転運
動量になり得る。
これを上記の式の通りに変換することができれば、縦韻糸量6.5kg/sec はTNT1トン分の念度を持
つということになるが韻糸を既存の物理領域で式に示すことには無理があると思われる。
残念ながら上記の式が正しいという証明も、変換する方法も誰にも証明できてはいない。
魔法とは縦韻糸(子)と横韻糸(子)により具現化される法術韻糸(スレッド)を用いて法術韻糸の綱
(コード)を編み込むことにより想念体(念積体)を封韻し、対象の固有振動波(固有霊波長)に共鳴
させ、縁を結ぶことによって対象に影響を及ぼすものらしい。法術韻糸の複雑さを綱度で表し、魔法
の効果の度合いを念度で表す。
印(韻)を組む、呪文を唱える、身振り手振りを加える等の魔法を気導させる上での形式が各個体
で異なるのはその手順が必ずしも魔法の気導に必要なものではなく、意識を固有霊波長に集中さ
せ、確実に対象に魔法を送念するための手段に過ぎないからなのではと推察される。
いまだ科学領域では韻糸、法術綱、想念体、縁などに関して解明の糸口を見つけていない、このこ
とよりこれらの理論は観念的に述べられるにとどまっている。
韻糸を構成すると考えられる論理結合素子の発見が今後の研究課題である。
正式な学問としてはいまだ認められていないため架空の学問という意味を込めて「架学」と称するこ
ともある。
◆魔法と超能力の違い◆
魔法と超能力の違いを分かりやすく述べれば教養と素質の違いである。
魔法は誰もが扱えるものである。
学ぶ機会を得るためには高額な出資が必要となるため、社会的身分の高い者のための学問という
感もあるが、事実として学ぶことで魔法は使うことが出来るようになる。
魔法理論を学び、それを実践することで誰にでも魔法を気導することはできる。
しかし、超能力の場合は素質としてそのような能力を本人が持っていない限り、能力を発揮すること
はない。いくら訓練してもこの事実が変わることはない。
このことから言えることは感情が高ぶった超能力者が能力を制御できなくなる場合が多いということ
とは対照的に魔法の方が超能力よりも理性での制御が行い易いということである。
written by M.Komine