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【プロ野球】

藤浪 甲子園11連勝 デビュー戦黒星の相手にやり返した

2013年4月22日 紙面から

試合後、3打点と活躍した新井貴(左)に祝福される藤浪(潟沼義樹撮影)

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◇阪神5−0ヤクルト

 阪神は完勝で2季ぶりの4連勝。藤浪が7イニング2安打無失点で自身2連勝。打線は5回、新井貴の1号ソロで先制。6回に新井貴、新井良の連続適時打で加点。8回にも2点を加え、新井貴は3打点。ヤクルトは今季最多の5連敗。

     ◇

 野球少年のようにクリクリの目を輝かせ、阪神の藤浪がベンチを出て飛び跳ねた。前半5回まで無失点に抑えた直後の攻撃、新井貴が先制ソロを放った瞬間だった。

 「打った瞬間入るか、自分はベンチを見ていて分からなかったですけど…。先制点を取ってくれてありがとうございます!」。味方の先制まで1点たりともやらない−。思い描いた通りの展開に喜びを爆発させ、自分の力に変えた。

 甲子園春夏連覇を果たし「負けるのは好きじゃない」と公言する勝負強い19歳は、イキの良い投球で攻撃のリズムをつくり、ゲームを支配した。7イニング2安打無失点で14日のDeNA戦(甲子園)のプロ初白星に続く2連勝。黒星デビューの相手・ヤクルトに雪辱を果たした。大阪桐蔭高時代から続く甲子園で無傷の連勝を「11」に伸ばした。

 プロ4戦目にして、エースの投球をやってのけた。和田監督は「(味方が)点を取るまで抑える投球ができている。ペースを覚えてきて(1試合の中で)押したり引いたりができるようになった。ポイントをしっかり抑えている」と舌を巻く。

 直球の最速は151キロをマークしたが、力の入れどころに進化を示した。7回1死二塁からバレンティンには4球連続直球勝負で三ゴロ、畠山からは140キロ直球で空振り三振を奪い、1点もやらなかった。強打者やピンチの場面で集中力を研ぎ澄ます。往年の江夏や江川など大投手をほうふつとさせる、マウンドさばきだった。

 高校時代から甲子園不敗神話を継続する。和田阪神では初の4連勝をもたらした藤浪は「初の4連勝の試合で投げられ、勝つことができて光栄です」と笑顔。和田監督は「まだ藤浪のMAXを見ていない、われわれも楽しみだし、ファンも楽しみなんじゃないか」と期待は高まるばかり。規格外ルーキーの進化は止まらない。(中谷秀樹)

 

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