米国株：続伸、商品高でエネルギーや素材に買い

　　４月22日（ブルームバーグ）：米株式 相場は続伸。キャタピラーが上昇したほか、商品相場高がエネルギーや素材株の上昇につながった。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前週、週間ベースで５カ月ぶりの大幅安となっていた。

キャタピラーは大幅高。中国で建設機械の販売が伸び、生産を拡大する計画を明らかにした。１－３月（第１四半期）決算で利益がアナリスト予想を上回ったハリバートンも急伸。マイクロソフトは大幅高。物言う投資家のバリューアクト・ホールディングスが19億ドル相当の同社株を購入した。金や原油の上昇を背景にニューモント・マイニングやエクソンモービルも高い。

Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前営業日比0.5％高の1562.50で終了。ダウ工業株30種平均は19.66ドル（0.1％）上げて14567.17ドルで終えた。米証券取引所全体の出来高は約56億株と、３カ月平均を12％下回った。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者（ＣＩＯ）、リチャード・シーシェル氏は「決算発表シーズンの真っただ中にあり、引き続き決算が主な材料になっている。経営陣が何を話し、将来の成長について楽観的なのかあるいは悲観的なのかを聞くことは重要だ」と述べた。

決算

Ｓ＆Ｐ500種構成企業ではネットフリックスやテキサス・インスツルメンツなど８社がこの日、決算 を発表。ブルームバーグがまとめたデータによると、決算を発表した111社のうち72％で利益がアナリスト予想を上回った。ブルームバーグがまとめた予想によれば、第１四半期の利益は1.1％減。実際に減益となれば、2009年以来で初めてとなる。

全米不動産業者協会（ＮＡＲ）が発表した３月の中古住宅 販売件数（季節調整済み、年換算）を受け、株価は下げる場面もあった。販売件数は前月比0.6％減の492万戸。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は500万戸への増加だった。中古住宅価格（中央値）は上昇した。

クリスティアナ・バンク・アンド・トラストの運用担当者、トーマス・ニューハイム氏は電話インタビューで、「住宅販売の数字は失望されたが、住宅市場は緩やかな改善を示していると依然考えている」と述べた。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は欧州経済の弱さや米国が抱える財政面での問題を挙げ、世界経済の立て直しと金融規制の強化で「さらにやるべきことが残されている」と述べた。

ダドリー総裁は22日、ニューヨークで開かれた会議で講演し、「米国の明るいニュースは景気見通しが徐々に改善しつつあるように見受けられることだ」と述べ、「欧州に関して言えば短期的なマクロ経済の見通しに明るさが足りないようだ」と続けた。

キャタピラー

キャタピラーは2.8％高。オーバーヘルマン会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）はアナリストとの電話会議で、建設業界では「何カ月にもわたり、顧客への販売が緩やかに増加している」との見解を示した。

マイクロソフトは3.6％高。スティーブ・バルマーＣＥＯは世界的にパソコン需要が低迷する中、インターネットを通じたソフトウエア販売やサービスの拡充に取り組んでいる。伝統的に割安株に投資するバリューアクトはマイクロソフトがこれを達成することが可能だとの認識を明らかにした。

油井関連サービスを提供するハリバートンは5.6％高。１－３月（第１四半期）決算の利益はアナリスト予想を上回った。北米でのコスト削減が奏功した。

原題：U.S. Stocks Gain as Caterpillar Rises Amid CommoditiesRally（抜粋）

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更新日時: 2013/04/23 06:57 JST