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コラム
維新の会に所属する中山成彬衆議院議員が、3月8日の衆議院予算委員会でねつ造とされる慰安婦問題について質疑を行い、その時の中継が動画サイトにアップされた。NHKからの申し立てにより動画は削除されたものの、今度は中山議員本人から動画がアップされて話題になった。
NHKからすれば藪を突いて蛇を出した格好だが、騒動でツイッターのフォロワーが2万を超えた中山議員は、こっそりNHKに感謝したかもしれない。
NHKは「放送した映像が無断でアップされているのを見つけたり、指摘を受けたりした場合、国会中継に限らず削除を要請しています」と説明、国会中継についても「これまでも削除を要請しており、実際に削除されています」としているが、相変わらず国会中継の映像は動画サイトにあふれている。
野球や相撲の中継は、テレビ局と各団体が契約して中継を行っている。NHKでも日曜日には、将棋と囲碁を放送しているが、これも金銭を介した契約を元に放送している。その割に将棋や囲碁の動画は放置されたままだ。権利に目くじらを立てるのであれば、こちらを対処するのが先ではないだろうか。
すでに国会や委員会はネットで中継し、録画を公開している。また地方自治体でも議会や委員会をネットで公開しているところは多い。ただ録画には多少の地域差がある。覆面が問題になったスカイリーパーエイジ議員の大分市では、録画は「議会閉会後1~2カ月程度で視聴可能」となっている。橋下徹大阪市長の大阪市では、録画は「会議の3日後」の公開だ。
それでもネットでの情報公開が進めば、テレビの存在価値はますます低くなっていくだろう。2004年には当時NHK会長だった海老沢勝二氏が不祥事問題で国会に招致されたが、NHKは「編集権の問題」として中継しなかった。そんな手はもう通用しないだろう。
中山成彬議員の国会動画を削除依頼したNHK、自らの存在価値を下げる結果に
2013.04.22 11:00