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誰にもいえない

仕事上付き合いのある霊能者といわれる人たちには
すぐに妊娠がばれてしまうのではないかという
心配とはうらはらに
なぜか誰にも気がつかれなかった。

みんなから 少し太ってきたようにしか
思われていなかった。

案外、わからないものなんだな。

少し安心した。

でも、自分たちの問題は何も片付いていない。

まずは少しでも早く離婚しないと
病院にすらいけない。

元夫は「別れる気はない。」という。

彼の元奥さんも「別れる気はない。」という。

時間ばかりが
どんどん過ぎて行った。

片道2時間半の通勤は
つわりがひどくなり途中下車を繰り返すため
4時間ほどかかるようになっていた。

それでも
通勤中は自分たちのことを知っている人がいないので
具合が悪くても周りの目線を気にしないでいられるのは楽だった。

それに、必要に迫られてか
電車では席が全て埋まっていても
すぐに降りる人はどの人が
パッと見ただけでもわかるようになっていた。

通勤よりはるかに大変だったのは
日中の勤務中の時間と
夜、実家に帰ってからの時間だ。

会社のスタッフに
また、親や子供たちに
気づかれないように
今までと変わらずに生活することの方が
ずっと大変だった。

今はまだ誰にも言えない。

お腹が目立たない今のうちに
早くなんとかしないと・・・。

気持ちばかりが焦る。


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子ども

新しい生活にも仕事にも
だいぶ慣れてきたと思っていた頃だった。

朝、突然、吐き気に襲われたのだった。

もしかして!?
まさか!?

こんなタイミングで
私は 子どもができてしまったのだった。

私も彼も
お互いに まだ離婚も成立していないし
その話し合いも進んでいない。

仕事だって、
子どもができたなんてわかったら
辞めなければならないかもしれない。。。


どうしよう。。。

自分たちの状況を考えたら
産めるはずなんてないのは目に見えていた。

でも、でも・・・産みたい。
産まなければいけない。

なぜか ふたりともそう思った。

けれど
当然のことながら、
周りに子どもができたなんてわかったら
絶対に大反対されるに違いない。

そう思った私たちは、しばらくの間、
周りに妊娠を隠しての生活が始めることに決めた。


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社会的に認められるスピリチュアル

「大丈夫。会社は絶対立ち直らせます。
だから私たちの言うとおりにして。」

きっぱりと断言する松山さんと下北さん。

スタッフの中には
足立さんのやり方には
もう、ついていけない・・・
そう思っている人も多くいた。

そんなタイミングに加えて
具体的なコンサルティングが始まり
スタッフ各人の仕事内容の見直しや
フランチャイズ契約の見直しが
個別にどんどん行わていったため
何人かの本部スタッフだけではなく
全国のフランチャイズ店の多くが辞めていくこととなった。

「きちんと社会的ルールを守ってスピリチュアルなお仕事をしましょう。
目に見えない世界のことを扱うのだからこそ
目に見える現実的なことをしっかりとやっていきましょう。」

そういう松山さんと下北さん。

自分には、人には言えないような
だらしないところがたくさんある。

だからこそ
私は、この人たちと一緒に
社会的に認められるスピリチュアルを
世の中に広めていく仕事をしていきたい
心からそう思った。


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会社の実情

実際に会社の内情を知ることとなったのは
初給料日のことだった。

足立さんは
当たり前のように

「ちょっとお給料待っててね。
2~3日中に何とかするから、みんなごめんね。」

と とてつもなく明るい声で言った。

びっくりして、他のスタッフの顔をみると
みんな普通に坦々と仕事を続けていた。

どうやら、ここのところ数カ月の間
ずっとそんな感じで給与の支払いが遅れているのだという。

外からは順調で儲かっているように見えていた足立さんの会社・・・
実際は火の車のようだった。

お客さんはいっぱい訪れ
商品は売れているのに
どうして会社は傾むきかけているのだろうか。

その原因は
足立さんにあるようだった。

足立さんは
直感を生かして生きている人だったので
様々な偶然からいろんなチャンスをつかんでくるのも得意。

しかしながら、一方では
約束は忘れるし、計画性も全くなかったため
いいかげんな人という印象をもたれ
せっかく訪れたチャンスが水の泡
というようなこともしばしばだったのだった。

さすがの足立さんも
あちらこちらへの支払いが滞り
会社の資金繰りが毎月綱渡りとなったことで焦り始めていた。

そんな訳で
なんとか会社を立て直さねばと
松山さん、下北さんが
コンサルティングを開始したとのことだった。


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テーマ : 心と身体
ジャンル : 心と身体

もうひとりのコンサルタントは

足立さんの会社で働きだして少し経った頃、
松山さんと一緒に足立さんの会社のコンサルタントをしているという
下北さんに初めて会った。

下北さんは、松山さんが社長のコンサルティング会社の社員なのだそうだ。

ちょっとピリッとした空気感のある松山さんに対して
下北さんの第一印象は、“普通のおじさん”という感じだった。

しかし、実際の下北さんは、全然“普通のおじさん”ではなかった。

足立さんと下北さんは、もともと知り合いだった。

というのも下北さんは
スピリチュアルな能力でのがん細胞治療実験に成功している
というような実績の持ち主、
いわゆる能力者としての顔を持っていたのだった。

たばこの香りが苦手な私だったが
ヘビースモーカーである下北さんからは一切たばこの香りがしないのも
そのせいだと私は思った。


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本部のスタッフじゃ

松山さんと会って
2~3日が過ぎた頃だった。

足立さんからの電話があった。

なんと、
急遽、本部のスタッフ何人かが辞めることとなり
その代わりのスタッフとして 私と彼 ふたりで本部の仕事を手伝って欲しいという。

ただただ驚くばかりだったし
新しいコンサルが入ることでそのスタッフ達が辞めることとなったと聞いて
若干の不安もあったが
すぐにでも生活費を稼がねばならない状況の私たちにとって
断る理由はどこにもなかった。

「乗っ取りでは!?」と噂が出るほどの
コンサルタント。

確かに不安がないとは言えなかったが
そんな噂が出るくらいなら やり手なのは間違いないし
むしろ、仕事をしていく上では勉強になるのでは・・・
そんな風にさえ思えた。

そして、私たちは 4月からすぐに本部での仕事をすることとなったのだった。

当初、心配していた片道2時間半かけての通勤は
読書をしたり、考え事をしていると
思った以上にあっという間だった。

確かに、元々働いていたスタッフの中には
あからさまな私たちに対する嫌悪感を醸し出し
常に嫌味を言ってきたりする人もいた。

けれど、そんなことが ほとんど気にならなかったのは
足立さんが明るく細やかに私たちをフォローしてくれていたからだったと
今さらながらに思う。
 

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今日は 富士山の日!(223)
読んでくださった皆さまにとって 今日も良い一日となりますように!!


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有能な美人コンサルタント

2007年。

世の中は まだまだ スピリチュアル・ブームの真っただ中。

足立さんの会社は、
フランチャイジーの私たちから見ても
順調な成長を遂げているように見えていた。

そんな中、何故か足立さんが会社にやり手のコンサルタントを入れたという話を耳にする。

しかも、そのコンサルタントは、足立さんの会社を乗っ取りにきたのではないかと
という噂だった。

「なんなんだ、その噂。なんなんだそのコンサルって。」

2007年3月21日。

私と彼(現夫)は足立さんの会社が主催するイベントの手伝いに
横浜までいくこととなった。

そこで噂のコンサルタントのひとりである松山さんと対面したのだった。

松山さんは元々マスコミ業界の人だという。

確かに 美人な彼女は
ただそこにいる それだけで目立ってしまうような
存在感のある女性だった。

松山さんは、その日1日中、
少し離れたところからイベントの様子を
表情ひとつ変えずにただただじっと眺めていた。

悪い噂にプラスして、
松山さんが誰をも近づけないような雰囲気を醸していたので、
足立さんの会社のスタッフや私たちお手伝いの人間は
誰も松山さんに近づこうとしなかった。

そんな中
彼(現夫)は、気楽に明るく松山さんに話しかけたのだ。
「お手すきでしたら スタッフの荷物を見ていてもらえますか。」

後に松山さんから聞いた話では
彼は、お手伝いを含め20人ほどいたスタッフの中で
唯一 自分から松山さんに話しかけてきた人だったそうだ。

私は、その春分の日である2007年3月21日、
後に訪れる壮絶な日々への扉をついに開けてしまっていたことに
帰宅後も まだ気がついていなかった。


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言い訳

その頃の私の周りにいたスピリチュアルな仕事をしている人
いわゆる、スピリチュアル・カウンセラーとか霊能者と呼ばれる人たちは
今よりもずっと
エンターテイメント性が高かったように思う。

天使の羽根(をモチーフにした背中に付ける飾り)を背負っているような人や
あなたはどちらへいらっしゃるの?というような派手なドレスをまとった人などが
前世やカルマなどをおもしろおかしく語っていた。

彼らが、仕事上の約束時間に遅れたときなどは
決まったこう言った。

「天使さんが危ないよっていうから
お話きいていたら少し遅くなっちゃいました~♪」

そんな軽いノリで、一切 悪びれることもなく
1時間や2時間の遅刻をしてくる人も珍しくなかった。

どこか足元、浮ついていて
目に見えない世界と現実世界のバランスが崩れてしまっている人が
とても多かったように思う。

足立さんも、また、その典型ともいえる人だった。

男性なので、天使の羽やドレスこそまとうことはなかったが
足立さんが約束の時間に遅れることは、もはや当たり前、
約束自体まで すっかり忘れてしまうことも日常茶飯事だった。

しかしながら、
そんな自分に都合の悪いことが起きたときの言い訳にスピリチュアルを使い
現実逃避しているのは自分も同じだった。

なぜなら、私は当時 6歳と4歳のふたりの息子をつれ
元夫に離婚をつきつけ
勝手に実家に戻ってきてしまっている身だったから。

まじめで穏やかな性格な元夫にとっての私の家出は、
青天の霹靂だったに違いない。

(元夫は、私や子供のことを とても大切にしてくれていた。
今さらだが元夫にはとても感謝している。)

さらに、当時の彼(現夫)も、また、3人の娘と奥さんを残し
家出してきている身だった。

そんな 駆け落ち状態の私たち(私と現夫)は
自分たちのしてきていることを
前世やソウルメイトなどという
スピリチュアル的なことを理由にせねば
自分で自分を許し生きていくことができなかった。

こころに大きな傷を持つ私にとって
なんでも肯定してくれる彼ら
(当時親しくさせていただいていたスピリチュアル・カウンセラーの人たち)
との関係は
決して居心地は悪くなかった。

けれど、本当にこれでいいのかと
どことなく不安を感じ始めていた。

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スピリチュアル・ブーム

フランチャイジーとして
足立さんの会社と関わった頃
世の中はスピリチュアル・ブームまっただ中という感じだった。

テレビでは
スピリチュアルカウンセラーだとか
霊能者だとか呼ばれる人たちが
レギュラー番組を持ち
巷でもスピリチュアルのセミナーやイベント
お店などが溢れていた。

そして、かつては
“アヤシイ”と思われていたような
「守護霊」「前世」「魂」「カルマ」だとかの話題が
明るく普通に・・・
まるでファッションのように気楽に語られるようになっていた。

そして、
私は、仕事を通して知り合った
様々なタイプの
スピリチュアル・カウンセラーだとか
霊能者だとか呼ばれる人たちと親しくなっていったのだった。




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偶然か!?必然か!?

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当時、足立さんは
自分が立ち上げたスピリチュアル会社の
各地フランチャイズを募っていた。

私は、その会社のフランチャイズに応募したいということで
足立さん宛に問い合わせメールを送っていたのだった。

そして、今日 急遽、足立さんが こちらへ来る用事ができ

「そういえば、のぞみさんって
あっちの方の人からメール来てたよな。」

と思いだし、私に電話をしてきたとのことだった。

しかしながら
足立さんは会って早々こう宣った。

「悪いんだけど、この地区のフランチャイズする人は
もう決まっちゃってるんだよね。
だから、もう募集はしていないんだよ~。
(フランチャイズは諦めてね、のぞみさん。)」


「そうなんですか。。。(じゃ何故、この人は私に電話してきたんだ!?)」

そのまま、私と彼(今の夫)は、
足立さんのとめどないスピリチュアル・トークをただただ聞いていた。

すると、突然、足立さんが言った。

「○○大社って知ってる!?
あそこにある湧水の池はすごいよね~。
あういうパワースポット的なところで
イベントをしたいというのが僕の夢なんだよね。」

「○○大社ですか!?!?(驚いて それ以上、すぐに言葉がでない)」

今、まさに私の鞄の中には
その○○大社のレンタルルームの案内を持っていたのだった。

さかのぼること
1週間前、私と彼は友人に誘われ
○○大社を訪れていた。

友人は○○大社が好きでよく行くらしい。

そして、その友人は親切にも
私にレンタルルームがあることを教えてくれていたのである。

そして、翌日、足立さんと共に○○大社へ行くこととなり
あれよあれよという間に話がまとまり
ついには足立さんの会社のフランチャイジーと
なったのだった。

なんなんだ、これ!?これって偶然か!?必然か!?

あまりのよくできたシナリオに
ただただ、びっくりするばかりの私だった。


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はじまりは2006年。

2006年 6月。


その日は、引越しだった。

彼(今の夫)は初めて生まれ育った街を離れる。

いくばくかの不安と
それをも明らかに上回る期待を胸に

私の実家のある街へ車を走らせだした時だった。

携帯電話が鳴った。

「今日、そちらでお会いできませんか?」

足立さん(仮名)からの電話だった。

足立さん。 

彼は スピリチュアル系の会社の社長である。

いわゆる“直感”のままに動くタイプの彼は
予定を立てての行動はできない。

「実は・・・今日引越しなんです。
だから、お会いできたとしても夜になるかと・・・。」と私。

「じゃ~僕はてきと~に温泉でも入って楽しんでますよ。
落ち着いたら電話くださいね~。何時でも僕は大丈夫です!!」

そんな軽いノリで
夜に足立さんと私たちはお会いすることとなった。

まさか この足立さんとの出会いが
これから
またも私の人生に大きく変わるきっかけとなる
私たちは思ってもみなかった。


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プロフィール

かんの*のぞみ

Author:かんの*のぞみ
スピリチュアルに人生の解決策はあるのか!?

人生に行き詰ったわたしが
ひょんなことから
スピリチュアル業界で仕事をすることとなり
早8年。

私が実際に体験してきた日々を
検証(懺悔)しながら綴りたいと思います。

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