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お葬式のトラブルについて/くらしのジャーナル2013年春号(No.149-2)


印刷用ページを表示する 掲載日:2013年4月2日

 お葬式も、近年は消費者のニーズに対応して、親しい人のみで行う「家族葬」や、通夜・告別式を行わない「直葬」など、いろいろなスタイルで行われるようになりました。葬儀業者が行うお葬式のほかに、火葬場・斎場など、お葬式に関連する「葬儀サービス」をめぐるトラブルの相談が、消費生活相談窓口に寄せられています。

 「葬儀サービス」をめぐるトラブルとしては、「依頼していないサービスや商品を勝手に追加されて結果的に高額な請求を受けた」「葬儀業者の契約時の説明と、実際のサービス内容が異なった」など、契約や料金に関する内容のものが数多く見受けられます。これは、急な不幸のために、葬儀の内容を葬儀業者に任せきりにしてしまうことや、料金体系が複雑なため思わぬ費用が発生することなどから、このようなトラブルが生じると考えられます。

トラブルを避ける3つのポイント

 葬儀は地域性が強く、地域ごとにいろいろな方法がありますので、信頼できる葬儀業者を選びたいものです。事前相談や電話対応、見積書の提出などを適切に行えるかなどについて、できれば複数の葬儀業者を比較検討するとよいでしょう。

1 葬儀の事前知識

 依頼者に知識が無いと葬儀業者任せとなりがちです。事前に「どんな葬儀業者があるか」「自分たちがどのような葬儀(規模・形式等)をしたいか」などの最低限の知識や自分なりの考えを持っておき、葬儀業者に希望する内容を明確に伝えましょう。

2 契約内容の確認

 葬儀業者に見積書を出してもらい、口頭でなく必ず書面により内容を確認したうえで契約することが大切です。疑問点について確認することはもちろん、見積書に含まれていない費用や心付けなどの立替費用についても確認しておきましょう。また、見積もり以外の項目が発生する時は、必ず事前に相談するよう葬儀業者に伝えておきましょう。

3 当日の責任者

葬儀当日、喪主は弔問客の対応等に追われてしまい、飲食の追加など契約内容の追加・変更等までを把握するのは困難な場合があります。事前に親族等の中から責任者を決めて葬儀業者とのやり取りを対応してもらうとよいでしょう。

おかしいなと思ったら消費生活センターへ相談を!

契約内容等について不審に思ったり、トラブルが発生したときは消費生活センター等に相談しましょう。

相談事例(事前の見積もりと違う請求)

 先日、父が亡くなった。生前、故人が自分で葬儀社に相談し、2カ月前に見積もりを取ったときは50万円であったが、亡くなった日に改めて見積もりを取ったら96万円となっていた。さらに葬儀業者から戒名を含めた僧侶への謝礼として40万円を別に払うように言われた。高すぎて納得できない。

 →料金の高い安いは判断できないが、2ヶ月前の見積もりとなぜ違うのか、請求の明細等について納得のいく説明を求めるよう助言した。あわせて県葬祭業協同組合の相談窓口を情報提供した。