首相 成長戦略で安定成長を4月22日 19時10分
安倍総理大臣は参議院予算委員会で、安倍政権が進める経済政策について「懸念すべき点は物価が上がっていくなかで、収入が上がらないことだ」と述べたうえで、ことし6月をめどに取りまとめる経済の成長戦略によって、安定的な成長を目指す考えを示しました。
この中で、自民党の山東元参議院副議長は、安倍政権が進める経済政策について「アベノミクスは非常に好調だ。株価はリーマンショック後の最高値を更新し、国内企業を苦しめていた極端な円高も是正された。一部には将来的な国債価格の下落による名目金利の上昇を危ぶむ声もあるが、今後の不安材料はないのか」とただしました。これに対し、安倍総理大臣は「懸念すべき点は物価が上がっていくなかで、収入が上がらないことだ。その点を考慮して機動的な財政政策を進めていく必要がある。当然、いつまでも思い切った財政政策を進めていくわけにはいかない。そこで、同時に成長戦略を進めていくことで、経済を安定的な成長軌道に乗せていかねばならない」と述べ、ことし6月をめどに取りまとめる経済の成長戦略によって、安定的な成長を目指す考えを示しました。
また、安倍総理大臣は北朝鮮が挑発的な言動を続けていることに関連し「問題はミサイルの弾頭に核兵器を載せることができるかだが、まだ、そこまではいってないという議論はある。日本に届く中距離弾道ミサイル『ノドン』は化学兵器を搭載できる可能性があり、ミサイル発射能力の向上はしっかりと注視していく必要がある。大切なのはキム・ジョンウン第1書記に、こういう挑発をとっても何の利益にもならず、窮地に追い詰められると認識させることだ」と述べました。
民主党の白真勲参議院議員は、平成7年に当時の村山総理大臣が過去の植民地支配と侵略に対し痛切な反省を表明した、いわゆる『村山談話』について「安倍総理大臣は先の参議院本会議で『とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えたという認識は、歴代の内閣と同じ立場だ』と答弁している。安倍内閣として継承するのかしないのか」とただしました。
これに対して、安倍総理大臣は「安倍内閣として村山談話をそのまま継承しているということではない。戦後50年に村山談話、戦後60年には小泉談話が出された。これから戦後70年を迎えた段階で、安倍政権として未来志向のアジアに向けた談話を出したい」と述べました。
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