プレスリリース
近畿大学が養殖魚の専門料理店をオープン 「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」 ナレッジキャピタルにて、サントリーグループ、和歌山県と連携
2012年12月 3日
- 日本発の大学直営の専門料理店 -
学校法人近畿大学(本部:大阪府東大阪市、理事長:世耕弘成)は、養殖魚の専門料理店「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」を、2013年4月下旬開業予定のうめきた・グランフロント大阪の中核施設となる「ナレッジキャピタル」に出店します。本学が世界で初めて完全養殖に成功した近大マグロ(※)を始め、研究育成した養殖魚を直接消費者の方に提供する全国でも例を見ない養殖魚の専門料理店です。
サントリーグループ・和歌山県との連携により、高い研究力を誇る本学の成果を情報発信し、消費者の方に実際に体験していただく絶好の場として捉え、近大ブランドの更なる向上を図ります。
<日本の大学では初めての試み>
今回出店する「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」では、本学水産研究所 が育ててきた安心・安全、そして美味しい養殖魚を中心とした魚料理を提供します。さらに、魚類以外の食材でも、水産研究所が所在する和歌山県の協力を仰ぎ、和歌山県産の食材にこだわることも大きな特徴です。同じ和歌山で育った食材と近大産の魚類との相性の良いコラボレーションメニューを楽しんでいただきます。店舗開発、運営等については飲食ビジネスに精通したサントリーグループがパートナーとしてトータルサポートします。大学が研究の成果として自ら生産したものを、産官学が連携して専門料理店にて消費者に直接提供するケースは、日本の大学では初めての試みとなります。
<教育、研究の場としての役割>
研究成果を料理として提供するだけでなく、消費者からの味・価格等の評価を研究現場にフィードバックし、さらに美味しく、安心・安全な魚類の育成に生かします。また店舗では、近畿大学生がインターンシップや商品企画、什器製作、店内装飾等の面で参画することも計画しており、実学教育の場としても活用していく予定です。本出店をきっかけにナレッジキャピタル参画者などとの、総合大学としての強みを発揮した幅広いテーマでのコラボレーションが期待されています。さらに、医学から芸術までを網羅する総合大学として、本学の総合力を店舗運営の中でも発揮していきます。
<養殖魚を前面に出したメニュー構成>
近畿大学は、天然資源に頼らず自然界への影響の少ない持続可能な養殖漁業の研究に長年取り組んでおり、徹底した品質管理により安心・安全、かつ美味しい養殖魚の開発に成功しました。天然魚ばかりが重要視される飲食業界において、養殖魚を前面に打ち出した飲食店は非常に珍しく、本学の大きな挑戦となります。
<近畿大学とサントリーグループのかかわり>
サントリーグループは、全国の地方行政や生産者との取り組みやコラボレーションを通じ、食材の消費拡大や地域活性を積極的に支援するエリアマーケティングを展開しています。今回、サントリーグループは近大マグロをはじめとする養殖魚の魅力や、研究成果を消費者に直接情報発信したいという近畿大学の挑戦に共感し、店舗出店をサポートすることにより提携が実現しました。同グループが培った飲食業態開発の知見を活かし、店舗開発から運営、販促などトータルで本学をサポートしていただきます。
- ※近大マグロとは、近畿大学が卵から成魚まで一貫して養成したクロマグロ(本マグロ)のことで、完全養殖を含む人工ふ化のクロマグロが近大マグロとなります。クロマグロの完全養殖は、2002年に近畿大学が世界で初めて成功したもので、現在も本学のみが有する技術です。なお、「近大マグロ」は商標登録いたしております。
【店舗概要】
名 称 : 「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」
所 在 地 : うめきた先行開発区域グランフロント大阪・ナレッジキャピタル6階
フューチャーライフショールーム
(住所 : 大阪市北区大深町)
オープン : 2013年4月下旬 予定
店舗面積 : 218.87m2(66.20坪) 約100席
経 営 : 株式会社アーマリン近大
企画・コーディネイト : サントリービア&スピリッツ株式会社
店舗設計・商品企画 : 株式会社ミュープランニング&オペレーターズ
店舗運営 : 株式会社ダイナック
【店舗コンセプト】
- 近大マグロを中心に、近畿大学水産研究所で養殖した魚と和歌山県産の食材に特化したメニューを提供する、生産者発信型の養殖魚専門料理店。
- 国内外で年間100店舗以上の出店・開発に携わってきた実績のある(株)ミュープランニング&オペレーターズのプロデュースにより、落ち着いた雰囲気とカジュアル感が絶妙にマッチした空間を演出。
- 近畿大学の総合力を生かして、インターンシップでの実際の店舗運営やメニュー開発、空間設計や店舗設計等々、実学教育としての学生の参画を予定。
- カウンターにはタブレット型の情報端末機を設置するなどして、養殖魚のトレーサビリティの情報提供や近畿大学および水産研究所の紹介なども行う。
【提供メニュー】
- 近大産養殖魚を中心に、メニュー開発に熟知した(株)ダイナック、地産食品を提供する和歌山県、魚のプロである水産研究所のスタッフがコラボしてメニューを作成。
- 近大マグロを全身くまなく利用した料理を提供予定。
- 酒類も和歌山産を中心に提供。
- 提供予定の魚種:近大マグロ、マダイ、シマアジ、ブリカンパチ、クエ、ヒラメ、イシダイ、トラフグ、マアナゴ、アワビ、アユ、カサゴ、オコゼ、アマゴ、マス類等全て近大産(季節・数量限定魚種を含む)
- 客単価は4,000〜5,000円程度を想定。
≪ご参考≫
【近畿大学について】
大正14年(1925)創立の大阪専門学校と昭和18年(1943)創立の大阪理工科大学を母体として、昭和24年(1949)、新学制により近畿大学として設立。医学から芸術までを網羅する13学部48学科、法科大学院と大学院11研究科、20の研究所等、2つの短大、併設学校18校園、総合病院を3カ所に設置する我が国有数の私立総合大学。
在学生数30,941人、卒業者数468,526人、専任教職員数5,172人。(2012年5月現在)
【近畿大学水産研究所について】
近畿大学の建学の精神である「実学教育」に基づき、1948年に和歌山県白浜町に開設された臨海研究所(現水産研究所)に始まり、和歌山県、富山県、鹿児島県に8カ所の研究所・事業場を有する、国内最先端の養殖研究拠点を形成。クロマグロの完全養殖など世界初となる研究成果を多数発表し、現在では国内のみならず世界からも大きな注目を集める研究所である。
また、研究のみにとどまらず大手百貨店等を通じ消費者に養殖魚を販売するなど、大学の研究所としては先駆的な取り組みを行っている。
(主な研究成果)
- 1954年:
網いけす式養殖法の研究に着手し、産業化を実現。現在のわが国では、この方式が海産魚養殖の主流であり、世界へも普及している。 - 1965年:
世界で初めてヒラメの種苗生産に成功し、現在までに18種の種苗生産を世界で初めて達成。 - 1973年:
イシダイ(♀)×イシガキダイ(♂)の交配から交雑種キンダイを作出。 - 2002年:
クロマグロの完全養殖に世界で初めて成功。さらには、選抜や交雑による優良品種の開発にも成果を挙げている。
(種苗生産に成功した魚種)
ヒラメ、ヘダイ、イシダイ、ブリ、カンパチ、イシガキダイ、ヒラマサ、マルソウダ、ヒラソウダ、ハガツオ、イサキ、シマアジ、シロギス、キハダ、クロマグロ、クエ、マイワシ、マサバ
【株式会社アーマリン近大について】
本 社 : 和歌山県西牟婁郡白浜町1番地の5
代表取締役 : 逵 浩康
事業内容 : クロマグロ、マダイ、シマアジ、ブリ、カンパチ、トラフグなどの養殖用種苗および20種以上の成魚、
加工品の販売
設立趣旨 : 近畿大学水産研究所が育てた優良な魚を、「安全」で「安心」さらに「美味しさの探求」に
こだわった魚として、広く消費者に販売することを目的に設立
ホームページ : http://www.a-marine.co.jp/
【サントリービア&スピリッツ株式会社について】(サントリーグループ)
本 社 : 東京都港区台場2-3-3
代表取締役社長 : 田中保徳
事業内容 : 酒類(ビール・ウイスキー・RTD・焼酎等)の販売
【株式会社ダイナックについて】(サントリーグループ)
本 社 : 東京都新宿区新宿1-8-1
代表取締役社長 : 若杉和正
事業内容 : 多業態飲食店の経営、ゴルフ場・リゾートレストランの運営受託
ホームページ : http://www.dynac.co.jp/
【株式会社ミュープランニング&オペレーターズについて】(サントリーグループ)
本 社 : 東京都港区元赤坂1-7-8
事業内容 : 外食に関する企画・設計・経営の総合コンサルティングおよび飲食店の経営
ホームページ : http://www.myuplanning.co.jp/
【ナレッジキャピタルについて】
ナレッジキャピタルは、「感性」と「技術」の融合により「新たな価値」を創出する複合施設として、多様な人々の交わりから、今までにない商品やサービスを生み出すことを目指す。一般社団法人ナレッジキャピタルならびに株式会社KMOがナレッジキャピタルの企画運営を担い、場[施設]と機能[人的支援]を活用させ、ナレッジキャピタルにおける産業創出、文化発信、国際交流、人材育成の実現を行う。
ホームページ : http://www.kmo-jp.com/