福井市大丹生などの越前海岸で18日夜、波打ち際の海面が青白く光る現象が見られた。光の正体は夜光虫で、地元住民は「こんな光景は見たことがない」と話している。
海面が光る現象は、同日午後8時ごろから19日未明まで同市大丹生、鮎川、白浜や越前町などの沿岸部で続いた。波打ち際や波が立っている海面で現れ、イルミネーションのような光の帯が広がっていたという。
海に隣接する同市大丹生のカフェ「MARE」代表の内田奈緒美さん(47)は午後9時45分ごろ、家族からの電話で海の“異変”を知った。「外のテラスに出ると、辺り一面の海が輝きを放っていた。一緒にいた地元の60代の女性も生まれて初めて見た、と驚いていた」と振り返る。
県海浜自然センターによると、夜光虫は体長1〜2ミリ。水温の上昇に伴い毎年4月下旬から6月にかけて一気に増える。群れは日中に見ると朱色で、湾内など吹きだまりでは昼夜問わずよく見られるという。「今回は海からの風の影響などで沿岸部の一帯に固まったのでは」としている。