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再処理工場A系統炉の熱上げ開始
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日本原燃は17日、六ケ所再処理工場で進めているガラス固化体(高レベル放射性廃棄物製造試験)について、二つあるガラス溶融炉のうち、A系統炉で、炉の温度を上げる「熱上げ」を同日午前10時に開始した−と発表した。熱上げには2週間程度かかり、5月上旬には、本格的な試験である「ガラス固化試験」に移行する予定。もう一つのB系統炉では既に本格試験を終えており、原燃が2006年から進めてきたアクティブ試験(最終試運転)は最終盤に入った。
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原燃によると、熱上げにより、炉内の温度は千度以上に上昇する。その後、模擬ガラスビーズ、模擬廃液を使った流下確認などを経て、実際の高レベル放射性廃液を使ったガラス固化試験に移る。
ガラス固化試験では、炉の温度が安定した状態で連続運転が可能かどうかを確認する「安定運転確認」と、1時間当たり70リットルの高レベル放射性廃液を供給して、溶融炉の最大処理能力を確認する「性能確認」を実施。ここでは、炉内の洗浄運転で生じる分を除いて25本の固化体を製造する。試験には1カ月程度要するとされ、終了は5月末〜6月上旬になるという。
原燃は、国の使用前検査を経て再処理工場の10月完工を目指すが、原子力規制委員会は12月に施行するサイクル施設の新規制基準に適合しない限り、使用前検査を受検させない方針を示しており、原燃の目標達成は極めて難しい状況だ。
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