古都・京都で、外国人留学生に大学卒業時点で永住権を認める構想が浮上して、波紋を広げている。府に「中国人に乗っ取られる」などという抗議が寄せられているのだ。そもそも、日本に来る留学生の8割近くが中国、韓国籍で、日本人学生に比べて優遇されており、国会でもしばしば議論が起きている。
波紋を広げているのは「大学ユートピア特区」構想。京都府内全大学の学部・大学院を対象に、卒業・修了時に永住を希望する留学生が原則許可を得られるようにするもの。山田啓二知事は今年度中に政府に申請する方針で、府議会による事前の決定は必要ない。
実現すると、どうなるのか。
「中国人の世界乗っ取り計画」(産経新聞出版)の著書があるノンフィクション作家の河添恵子氏は「中国人が殺到するだろう。彼らは永住権を得たら家族を呼び寄せ、集まる。自分たちが社会に合わせるのではなく、社会を自分たちに合うように変えようとする。永住権を得るだけのトンネル大学・学部ができる可能性もある」と警告し、続けた。
「中国人留学生を多く受け入れているオーストラリアでは、中国人がシドニーなど大都市に集中し、帰化する人も多い。保守系議員が当選しにくい現象も起きている。中国人移民が増えているカナダでは、交通事故が増えた。交通ルールを理解しないまま運転免許を取る人もいるからだ」
京都府戦略企画課によると「慎重にするべき」「中国人を入れるな」などと、電話やメールによる抗議が十数件、寄せられたという。
外国人留学生の厚遇ぶりも、改めてクローズアップされそうだ。