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「在日は帰れ!」「レイシストは帰れ!」4.21新大久保反韓デモとそのカウンターを直撃取材

2013年4月22日 11時00分 (2013年4月22日 16時11分 更新)

各地で頻繁に行われている「反韓デモ」。2013年4月21日。東京新宿区、JR新大久保駅周辺で、先月31日に続いて大規模な反韓デモが行われた。限度を超えたヘイトスピーチ、デモ隊の主張に反対する人々が集まり、自らのことを反韓デモへの「カウンター」と呼んだ。デモ参加者、カウンターの人々、現地の住民、通りすがりの観光客。本記事は彼らへの聞き取り取材をもとに構成したルポであり、デモのレビューである。

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2013年4月21日。日本有数のコリアンタウンである東京・新大久保。
怒号が響きわたった。

「在日外国人は出ていけー!」
「日本人を保護しろー!」
「在日朝鮮人を、日本からたたき出せー!」

「行動する保守」に分類される団体による、いわゆる「反韓デモ」である。朝鮮学校への補助金撤廃や、外国人参政権反対を訴えながら車道を行進するデモ隊。

一方、歩道ではデモ隊のヘイトスピーチに反対する人々がひしめいていた。
「レイシストは帰れ!」
「お前らこそ新大久保から出ていけ!」
「同じ日本人として恥ずかしい!」

デモ隊から一言が発せられる度に、次々と怒声を返す人々。「排外主義は日本の恥」と書かれたプラカードを掲げる者もいた。彼らの多くは特定の団体に所属しておらず、ネット上の告知を見て集まった有志たちである。
ある者は、反韓デモ隊の「人種差別」に対抗するという意味で、自分たちの活動を「カウンター」と称す。

われわれは、約2時間に渡って行われたデモ行進と、それをとりまくカウンターの人々に取材を試みた。
日本列島は寒気に被われ、3月なみの寒さとなった新大久保。しかし、デモ行進に合わせて、ある種異様な熱気が周囲を包んでいった。


【知りたくもないしね、関わりたくないと思っていましたよ】

午後0時。JR新大久保駅前、喫煙所。
差別主義・排外主義を掲げるデモに反対を表明する30代のAさんという男性を中心に、数名の有志が集まっていた。彼らはツイッターやブログを見て新大久保へ来たのだと言う。

カウンターとして行動する人々の参加理由は実に様々だ。
今回が2回目の参加だという大学生のBさん(21歳男性)は、朝鮮大学校との学習会がきっかけだ。そこで在日朝鮮人の友達がたくさんできた彼は、デモ隊の差別的言動をネット上の動画で見て、驚いた。何か自分に出来ることはないかと考えカウンターに参加した。
また、拡声器を肩に掛けるCさん(30代男性)に参加理由を尋ねてみると「やっぱネトウヨ、大嫌いなんすよ」だそうだ。
「僕の思想は右寄りなんです」というDさん(40代男性)。「反韓デモの連中がやっていることは単なる人種差別。日の丸を掲げながら在日を殺せだなんて、日の丸のイメージを損なうだけなんですよ」と語る。
今回が三回目の参加となるDさん(40代女性)は在日朝鮮人3世である。
在日朝鮮人からすれば許せないという気持ちが強いのではと尋ねてみる。「最初はね、できれば(反韓デモの事は)知りたくもないしね、関わりたくないと思っていましたよ。

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売り言葉に買い言葉。罵声を返すデモ隊。突き立てられた中指に、「ウホッ!いい中指」...

ライター情報

HK(吉岡命・遠藤譲)

文芸カルチャーマガジン「HK」の2人組ユニット。編集長の吉岡は元旅人。遠藤は89年生まれのフリーライター。雑誌ではシェアハウス、ホームレス、老人ホーム、現代葬儀事情など体当たりのルポルタージュ記事を書いています。文学から社会問題まで幅広く扱います。基本的になんでもやるのでお仕事のご依頼はツイッターまで。

ツイッター/@HKeditorialroom

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