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経済
【新・関西笑談】「海のダイヤ」完全養殖(4)ついに近大マグロの料理店! 養殖魚の価値アピールする
■近畿大水産研究所元所長 熊井英水さん
--「海のダイヤ」の完全養殖に取り組んで30年以上、いよいよ出荷の段階を迎えます
熊井 世界初の完全養殖マグロということで注目を集め、「早く出荷せい」との多くの声をいただいていました。そこで市場や行政の関係者を集めて試食会を開きました。
--反応はどうでしたか?
熊井 「なかなかいける」と言ってもらえました。阪急百貨店にも出したのですが、こちらも高評価でした。本当だったら(孵化(ふか)から)2年では出荷にはまだ若すぎるのですが、十分な手応えを感じました。
--長い道のりでしたね
熊井 大切なことが三つあると思います。一つは「継続」。継続してきたから、たどり着けたのだと思います。継続とは忍耐でもあります。そして、魚を観察することが大切です。私の前任の所長はよく「魚に聞け」と言っていましたが、その通りでした。これが二つ目です。
--魚に聞くとは?
熊井 注意深く魚を観察して、何が足りないのか、逆に何が多すぎるのかを考えるのです。魚は言葉を話さないから、抗議するときは死んで抗議します。だから研究者はその前に魚に何が起きているのかを察知しないといけないのです。それが魚に聞くということ。残りの一つは愛情です。魚に愛情を持って接する、大事に飼うということです。この三つが、50年以上の研究生活で大切にしている言葉です。
--重みのある言葉です
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