［経済］【新・関西笑談】「海のダイヤ」完全養殖（４）ついに近大マグロの料理店！　養殖魚の価値アピールする＋（2/3ページ）（2013.1.19 15:00）

　熊井　研究というのは、不可能を可能にすること。これは初代の総長が私に話した言葉です。あるとき、総長から「昆布の養殖をできないか」と聞かれましたが、「昆布は北海道。こんなところではできません」と言いました。１週間ほどすると総長から手紙が届き、中には兵庫の水産試験場が瀬戸内海で昆布の養殖研究を始めたという新聞の切り抜きが入っていました。僕が平謝りしたときに、総長がこの言葉を口にしました。

　－－芽が出ないときもあると思いますが

　熊井　研究する側も、見守る側も、忍耐力がなくてはできない。良く解釈すれば「あいつらに任せたら、なんかやってくれるかも」と思われていたかもしれません。

　－－水産の将来に、ますます期待がかかります

　熊井　魚は餌によって肉質を改善できます。消費者には養殖よりも天然という意識があるかもしれませんが、私は消費者が好むような肉質や味を作れればいいと考えています。養殖の方が、おいしいウナギも多くあります。

　－－４月には大阪・梅田に近大マグロなど養殖魚専門の料理店出店が決まりました