「近大マグロ」庶民の味になるか 天然と遜色なし「ほとんど区別がつきません」 (3/4ページ)

2012.12.23 12:04

養殖いけすからマグロを取り出す様子=鹿児島県瀬戸内町の近畿大学水産研究所奄美実験場(近大提供)

養殖いけすからマグロを取り出す様子=鹿児島県瀬戸内町の近畿大学水産研究所奄美実験場(近大提供)【拡大】

  • 氷づけにされたクロマグロ=和歌山県串本町の近畿大学水産研究所大島実験場(同研究所提供)
  • 養殖いけすの中を泳ぐクロマグロ=和歌山県串本町の近畿大学水産研究所大島実験場(同研究所提供)
  • クロマグロをつり上げる様子=和歌山県串本町の近畿大学水産研究所大島実験場(同研究所提供)
  • ふ化してから31日のクロマグロの稚魚(近畿大学水産研究所提供)

 クロマグロは日本近海でもよく獲れたが、近年は乱獲などで個体数が激減。太平洋産だけでは国内消費分をまかなえず、大西洋産のクロマグロも日本に空輸されるという。さらに、ここ数年は新興国の経済成長などでクロマグロの消費量が急増しており、世界的に価格が高騰している。

 10年ぶりの漁獲枠拡大でも高根の花

 こうした中、11月にモロッコで開かれた大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)年次総会で、地中海、東大西洋のクロマグロの年間漁獲枠を10年ぶりに拡大し、来年は500トン増の1万3400トンにすると決められた。

 このうち日本に割りあれられた漁獲枠は42・5トン増の約1140トン。輸入も含め国内に出回るクロマグロの量は年間約4万トンといわれるだけに、大阪市中央卸売市場で水産物卸を手がけるうおいち(大阪市)の担当者は「漁獲枠が広がったからといって、ただちに取引価格が下がる状況ではない」と話す。

 近大の担当者は「近大水産研究所では年間4万匹を育てており、このうち成魚となった4千匹の一部を料理店に供給する。今回の店舗1軒分なら品不足の心配はない」としている。

「近大以外でクロマグロの完全養殖に成功した事例は聞いたことがない」

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