ドラマとバラエティも強さが増している。ドラマでは、看板番組の『相棒』が高視聴率を維持するなか、2012年は『ドクターX ~外科医・大門未知子~』が大当たり。十八番のシリーズものも『科捜研の女』『遺留捜査』がトップ20入りした。今ではフジテレビに引けを取らないドラマ局になりつつある。
2012年の連続ドラマ平均視聴率トップ20。2012年1月1日~12月31日に放送された15分以上の日本の連続ドラマ(3回以上)を対象。小数点2位以下は四捨五入。対象期間内にシリーズが複数放送されていた場合は、高いほうで計算。放送枠拡大による加重平均はしていない。『相棒』と『科捜研の女』は2011年からの集計
バラエティは、2011年に比べ『もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!』『ロンドンハーツ』が大躍進。なかでも『お試しかっ!』は、放送時間が隣同士の『クイズプレゼンバラエティー Qさま!』との連動型特番を多数投下、人気向上につながっている。ちなみに2012年1年間の両番組の特番は6割にも及ぶ[注2]。
トップ20には入らなかったが、23時台も忘れてはならない。同率で3本並んだ20位に続いて平均12.4%だったのは木曜23時15分の『アメトーーク!』だった。『マツコ&有吉の怒り新党』(水曜23時15分)も上昇傾向にあり、2013年は13%台を連発。加えて、平日帯でコンスタントに13~15%を取る『報道ステーション』、夕方帯で他局の倍のスコアを稼ぎ出す『相棒』再放送など、その基盤はかなり堅い。
■ゴールデンに若者はいない
これらすべてを支える肝は、2層構造に割り切ったタイムテーブルと言われている。とかく“熟年向けの番組の多さ”を指摘されがちだが、実は若者もがっちりつかんでいるのがテレ朝の編成。23時を境に“熟年向け”と“若者向け”をはっきり色分けしたことが、勢いを加速させる結果になった。
[注2]個々の特番、連動した特番の合計。
テレビ朝日、ももいろクローバーZ、フジテレビ、板野友美、バナナマン、ロンドンハーツ、アメトーーク!、報道ステーション、お試しかっ!、日本テレビ、YouTube、TBS、視聴率
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