「管理職の女性は、男性管理職と比べて部下を性別で区別しないという意識が高い」とする調査を、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」がまとめた。昇進で苦労しがちだった女性は、後進には同じ思いをさせないという気持ちがあるとみられる。担当者は「女性社員の育成に、女性管理職が果たす役割は大きい」としている。
調査は昨秋、全国1万2千社の管理職4万8千人を対象に実施。約5600人が答えた。
従業員300人以上の企業の部長に、男女の区別なく部下を評価、昇進させるかを聞くと、「当てはまる」「やや当てはまる」の割合は女性が91・7%だった。男性は72・7%で20ポイント近い差がついた。部下に残業や出張をさせるときに男女で差をつけない割合も、女性部長の72・2%に対して男性は53・5%だった。女性の部下に管理職になる意欲をもつように働きかける女性は70・8%で、男性を30ポイント近く上回った。
こうした傾向は、課長級でも、企業の規模が小さくても変わらなかった。