加古川市役所の殺人未遂:庁内パニックに 飛び交う声、あふれる警官 /兵庫
毎日新聞 2013年04月19日 地方版
「何があったんですか!」。18日午後2時10分ごろ、庁内で殺人未遂事件が起きた加古川市役所は、そんな声が飛び交いパニック状態だった。市によると、事件で加古川署に現行犯逮捕された容疑者の男(55)は、生活保護申請の相談でこれまでも来庁や電話でのやりとりがあったといい、職員にとっては“顔見知り”のような人物だった。
現場は本館2階の生活福祉課。オープンスペースに近い配置で、通路は警察官であふれた。同課は普段、生活保護の相談でこじれたとみられる大声が通路でも聞かれることがある。しかし、午後4時からの緊急会見で、角谷賢造総務部長らは「刺された男性主事(27)と男とは、2度面談しているが、目立ったトラブルはない」と記録を基に説明。また、「(男は)精神疾患であり、相談内容や個人情報は控えます」とした。男について同課では「さかのぼれば、過去7回相談を受けていて、すでに障害年金の受給者です」とした。
現場近くにいたという別の課の職員によると「『痛い、痛い』とする主事の悲鳴で事件に気付いた。事件後、男はうなだれた様子で、すぐ男性職員2人に取り押さえられ抵抗する様子はなかった」と話した。【高橋一隆】
〔播磨・姫路版〕