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【大リーグ】

チェン、やっと勝った レギュラーシーズンで11戦ぶり白星

2013年4月22日 紙面から

◆オリオールズ6−1ドジャース

 やっとかめだがや〜!!(名古屋弁で「久しぶりだなあ」の意味) オリオールズのチェン・ウェイン投手(27)がレギュラーシーズンでは昨年8月19日のタイガース戦以来11戦ぶりとなる勝利を手に入れた。左腕は20日(日本時間21日)、地元ボルティモアでのドジャースとのダブルヘッダー第2戦に先発し、6イニングを3安打1失点。5四死球と乱れながらも最少失点に抑えた。好投しても味方打線の援護に恵まれないなど不運もあったが、今季4試合目でようやく“開幕”。昨季チーム最多12勝を挙げた元竜戦士が、ここから白星街道を突っ走る。

 こわばっていた顔がちょっぴり緩んだ。6回、1死一塁。6番イーシアをスライダーで遊ゴロ併殺打に仕留めると、チェンがホッとひと息ついた。球団公式サイトによると、「今日は明らかに調子は良くなかった。ひどい内容だったけど、勝てて良かった」。6イニングを1失点で切り抜け、今季4試合目でようやく初勝利。実に11戦ぶりの白星に胸をなで下ろした。

 粘って耐えた。1回、先頭クロフォードにいきなり死球。さらに中前打と左犠飛であっさり先制を許した。2回以降も制球が定まらず、毎回のように四球を与える苦しい展開。だが、3回は無死一塁からプントを二ゴロ併殺、4回も先頭ヘアーストンに右前打を許しながらも後続を断ち切る。結果的には先発投手の評価基準、6イニング以上を自責3以下というクオリティースタートをクリアしておつりが来る内容だった。

 自身にとっても、チームにとっても待ちに待った1勝だ。昨年8月19日のタイガース戦を最後に遠ざかっていた白星。好投しても報われず、黒星ばかりが重なった。今季もここまでの全3試合で失点3以内に抑えてきたが、チェン登板時は自軍打線も鳴かず飛ばず。どうにもかみ合わなかったが、この日は6得点と助けられ、チェンも「本当に運が良かった」と味方への感謝を忘れなかった。

 試合前には1月に亡くなったアール・ウィーバー元監督の追悼セレモニーが開催された。1970年ワールドシリーズ制覇に導いた名監督をしのび、満員のファンが訪れた。その大歓声を受けてチームを勝利に導いた左腕に、ショーウォルター監督も「ここ(本拠地オリオールパーク)は何かが助けてくれるんだ」としみじみ。偉大な先人を弔う245日ぶりの勝利。長いトンネルを抜けたエースが、ここから上昇気流に乗る。

 

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