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国際
【外信コラム】北京春秋 執拗な盗聴・監視
2013.4.22 03:02
[外信コラム]
30年ぶりの北京駐在も2年近くになるが、執拗(しつよう)な電話盗聴やパソコンの監視には神経をすり減らされる。
昔も盗聴は日常茶飯事だった。しかし電話がつながると装置が稼働する音が聞こえ、自分の声が山びこのように返ってきたり、相手の声にエコー(残響)がかかったりするのですぐ分かった。盗聴者を意識し、共産党政権や監視当局への皮肉を言って、電話を切られることもあった。
今は、当局の装備や手口が格段に進化したため、先方の思うままに操られる。携帯電話で海外と話しているのに実によく聞こえるので、話し込んでしまい、手痛い打撃を受けることもある。
昨秋の反日暴動直前、地方の同僚と情報交換している最中に、携帯が突然「ブーン!」と音を立てて震動し始めたのには驚かされた。
ネット監視も執拗だ。当局が遮断している海外ネットにアクセスを繰り返していると、その都度パソコンを使えなくされる。修理して繰り返しトライしていると、幽霊屋敷のようなおどろおどろしい画面が現れ、「捜索!」という2文字が浮き上がってきたのにはあぜんとした。
中国では数万人規模のネット監視団が、自国民や外国人のネットを日夜見張っているとされる。(山本勲)
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