期待の若手ＭＦの田中陽子（左）

　なでしこジャパン佐々木則夫監督（５４）がリーグ各クラブに書面で異例の要請だ。

「強豪国には、（どんな）局面でもきちんと（臨機応変に）戦える選手がいるが、日本にはなかなかいない。だから（なでしこリーグの）各チームにリポートを出して（指導を）要求している」と佐々木監督は明かした。

　指揮官は、試合展開などに応じた的確な判断力とフィジカル力が不足していると判断し「欧州でプレーしている選手はいいけど（国内組は）緩慢な部分もあるので、そういうことが自然にできないと…。リーグでも外国人相手に（力に負けないように）やらないといけない」。

　なかでもフィジカル面に関して、アルガルベカップ（３月、ポルトガル）の直前合宿でパワーに勝る男子大学生と練習試合を実施したが「まだまだ違いがある」（佐々木監督）。２０１５年カナダ女子Ｗ杯の連覇や１６年リオデジャネイロ五輪で金メダルへ向け最重要課題と位置付けた。

　代表では招集期間が限られるため、長期にわたる選手個々の強化ができない。ＭＦ澤穂希（３４＝ＩＮＡＣ神戸）のように当たり負けしない体づくりを求めたが、チームの環境にも差があるだけに、簡単に解決できる問題ではなさそうだ。