男子ツアーの国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」（三重・東建多度ＣＣ名古屋＝７０８１ヤード、パー７１）でプロ初陣に臨んだ怪物ルーキー・松山英樹（２１＝東北福祉大学）への注目度は増す一方だが、早くも海外から“参戦オファー”が届いた。

　ラウンド後の松山のもとに見慣れない外国人があいさつに訪れた。正体はニュージーランド・プロゴルフ協会（ＰＧＡ）のジョン・ハート理事。今回は同理事が大会実行委員長を務める「ニュージーランド・ＰＧＡ選手権」に日本人ゴルファーの参加を促すため、来日したという。今年の大会は２月２８～３月３日に開催され、武藤俊憲（３５＝赤城ＧＣ）が８位に入った。

　もちろん最大のお目当てはプロに転向したばかりの松山だ。ハート理事は「彼は将来性豊かなプレーヤーだ。来年の大会に出場してくれれば、これ以上素晴らしいことはない」。

　関係者によれば、松山がプロ転向する以前にも出場オファーを出しており、今回が２度目のラブコール。来年の大会へ向けて実行委員長がわざわざ日本まで足を運んだことでも、大会サイドの本気度は明らかだろう。

　松山にはニュージーランドだけでなく、来週の米ツアー「チューリッヒクラシック」からも推薦出場のオファーが届いていた。当面は日本ツアーに専念する意向のため、出場を断ったが、ゴルフ界の怪物ルーキーは日本だけでなく、世界からも大注目を集めているわけだ。

　今季前半戦の最大の目標を７月の「全英オープン」に置く。いつも強風が吹き荒れる試合とあって、世界中のゴルファーが悪戦苦闘する。松山は「まだ行ったことがないので分からないけど、全英はこんなもんじゃないんでしょうね」と今後は世界を見据え、強風対策にも取り組むという。