タレントの明石家さんま(57)が20日、東京・浜離宮朝日ホールで40年近く親交のある落語家・桂雀々(52)の35周年記念独演会にゲスト出演。デビュー当時に着ていた笑福亭一門の定紋「五枚笹」の着物姿で正座をして1時間、爆笑トークを展開した。吉本興業の先輩、横山やすしさん(享年51歳)、後輩のジミー大西(47)らとの貴重なエピソードで約400人の観客を沸かせ、友人の晴れ舞台に花を添えた。
笑福亭の着物に中村勘三郎さん(享年57歳)から譲り受けた扇子を手にさんまが登場すると「さんちゃ~ん」と歓声が飛び、拍手に包まれた。
バラエティー番組を中心に活躍しているが、落語の高座が芸能活動の原点。温かい声援に後押しされ、トークはいつも以上に軽快。1975年、日本テレビ系深夜番組「11PM」でテレビ初出演した時の秘話を披露した。「SEXの四十八手以外に知っている技は?」との質問に「逆さ十文字落とし」と回答し、爆笑を巻き起こした。その模様を見た横山やすしさんが、「面白い新人がいる」とテレビ関係者などに紹介してくれたという。
その後、桂三枝(現在の6代桂文枝)が司会を務めた大阪・毎日テレビの公開バラエティー番組「ヤングおー!おー!」に出演して大ブレーク。スター街道をまい進した。
この日は、やすしさん、文枝ら恩人の酒席での失敗談など、“放送禁止用語”を交えて披露して笑いを誘った。
雀々から「ネタの宝庫ですね。本を出版したらベストセラーになりますよ」と勧められると、さんまは「本は好きじゃないから、再現VTRにしようかな」。間寛平(63)、笑福亭鶴瓶(61)らの逸話も豊富に蓄えているという。
息をつく間もないほど、しゃべり続けた1時間。雀々に「さすがトークの神様。面白いですね」と絶賛されると、正座で通したさんまは照れ隠しに「足がしびれた」と苦笑い。最後は「雀々は東京に拠点を移して頑張ってます。みなさん、桂雀々をよろしくお願いします」と、友人への支援を呼びかけて、会場を後にした。
[2013/4/21-06:05 スポーツ報知]