朝鮮総連本部:鹿児島の寺への売却確定へ、東京地裁認める
毎日新聞 2013年03月29日 11時37分(最終更新 03月29日 11時55分)
東京都千代田区の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の土地・建物を巡る競売で、東京地裁は29日、45億1900万円で落札した宗教法人最福寺(鹿児島市)への売却を許可する決定を出した。債権者の整理回収機構などが1週間以内に不服を申し立てなければ売却が確定し、最福寺が期限内に代金を納付すれば、所有権移転が登記される。
最福寺の池口恵観(えかん)法主は頻繁に平壌を訪問するなど北朝鮮側と関係が深いことで知られる。総連への賃借を検討する意向も示しており、総連が退去を避けられる可能性もある。地裁は26日の落札者を決める開札以降、最福寺の資産状況や、総連の資金が最福寺側に流れていなかったかなどを調べていたとみられる。
中央本部の土地は約2390平方メートル、建物は地上10階、地下2階で延べ床面積は約1万1730平方メートル。JR総武線飯田橋駅から南へ約350メートルの距離にあり、周辺に靖国神社や法政大がある。【鈴木一生】