日本ハムが投打かみ合う好展開で西武に４―０で勝ち、連敗を２で止めた。　２回に西川の適時打と相手の失策などで３点を先制。その直後の３回だ。主砲・中田は相手先発・菊池が外角に投じた直球を狙い澄ましたようにフルスイング。打球は右中間スタンドの最深部に飛びこむ５号ソロとなった。

　中田は「変化球を２球見ていたんで多分あそこは外の真っ直ぐしかなかった。しっかり読み通り来てくれたし、引きつけて自分のスイングができた」としてやったりの表情。栗山監督は「あっち側に入るようになると打ち方の幅が広がってくる。打率も上がってくるし、ものすごく意味のあるホームラン」とたたえた。

　これで中田が本塁打を打った試合はこれで５戦５勝。４番の仕事がそのままチームの勝利につながっている。昨年１年間、４番を務めたこと、そしてワールド・ベースボール・クラシック出場などの経験を積み、主砲としての責任感を自然と自覚するようになっている。「自分が打てば流れが変わる」と語る口調にも気負いはなくなった。栗山監督も「追い込まれてからフォームを変えたり、ケースによって足を上げたり相手投手がどう投げてくるかも利用して打っている」と信頼感は十分だ。

　投げては先発・ウルフが来日４年目で初完封勝利をマークし「ブルペン陣が連日頑張っているので、休養を取らせてあげられてよかった」と笑顔を浮かべた。苦しい状況が続く中、この勝利を反撃のきっかけにしたいところだ。