堀潤さんインタビュー:NHK辞めた理由、ネットメディアへの思い、政界進出 すべてを語った

2013年04月21日

インタビューに応じる堀潤さん=東京都新宿区で2013年4月13日、岡本同世撮影
インタビューに応じる堀潤さん=東京都新宿区で2013年4月13日、岡本同世撮影

 堀さん 動画は一般の人でも事実を伝えやすい発信力がある。文字にするのは精度が求められるが、映像は加工しない限り、写っているものは事実そのもの。最近スマートフォンや精度の良いコンパクトデジカメが普及しているので、メディアに参入しやすいと思った。市民にいきなり記事を書いてくださいといっても相当な労力だが、自分が見てニュースだと思ったものはどんな形でもいいから撮って、短くてもいいからアップロードしてください、きっと反応があるからというメッセージは、自分が情報受信者だけでなく発信者でもある意識のちょっとした底上げにつながると期待がある。

 既に成果もあり、昨年、会社を辞めて原発作業員として入った人がいる。彼から「テレビ、新聞を見ていても福島第1原発の中の状況がよくわからないから、自分で見に行く」と相談を受けた。「どうやっていいかわからなかったら僕らがアドバイスする」というと「カメラを持ち込んで福島第1原発に行った。すると、雇用した企業が偽造した履歴書が出来上がっていて、その通りに履歴を書けといわれて、あたかも技能がある作業員のようにして元請けに派遣された。資料も映像もある」と連絡があった。僕らのチームで編集をして、動画をアップロードした。そのことが広まり、新聞社が取材にきたりとか、3月にテレビ番組で取り上げられたりした。僕らが最初に描いていた通りの成功例。

 また、昨年6月、会社員の女性が首相官邸前の反原発デモの動画をアップした。その時はまだどこのメディアも取材していなかった。その女性がおっかなびっくり、コンパクトデジカメの動画で撮影をしたものが、一気に拡散され、15万回以上も再生された。場があってきっかけ作り、手伝いがあれば市民の発信力が強化されるということがわかった。

−−8bitとはどういう意味か。

 堀さん 今は再び集合の時代だと思う。8bitというとファミリーコンピュータ。ファミコンのスーパーマリオブラザーズが誕生したのは1985年。この年はバブル経済がはじまるきっかけとなったプラザ合意があり、テレビでいうと、「8時だョ!全員集合」が終わった年。家族が一つの部屋に集まってご飯食べてテレビを見る、そういうことがこの年に終わる。分散の時代、個の時代がスタートした。

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