ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
さっそくお気に入り登録してくださった方々、ありがとうございます。
これからも精進します。
異世界へ
第2話  どうやら異世界のようです
 気が付いたら原っぱにいた。体育座りで。

 頭がボーっとしている。爆睡している一番深いところで無理やり起こされた時みたい。


 明るい。そして暑い。


 まわりは街道のようだった。なだらかな稜線の小山が前方にうかがえ、後ろには森がみえている。
 草原のなかをつっきるように続く道は整備されているとはいえないような土の道で、でも轍のあとがあるところをみると車はあるんだろう。
 轍は細い。タイヤ跡のようにはみえないからもしかすると馬車なのかもしれない。

 見渡す限り広がる大自然の風景。ビルや電線のような文明の利器はない。空は青々と澄んでいて広い。ビルで区切られていない空をみるのなんていつぶりだろうか。もちろん飛行機雲なんてない。


 あー。だめ。
 まだ頭の中がしびれている。

 夢の中みたいに現実感のないまま、のろのろとまわりを見渡してみた。



 私が座っているのは街道の近くの草原で、短い草が生えている。
 クローバーっぽい。寝転がったら昼寝にちょうどいいかも。

 街道脇にもう少し背の高い、アサガオの葉のような形の草がはえていた。
 アサガオにしては背がひくいなぁとかぼーっと眺めていると頭に文字が浮かんだ。

― アガメナ草 ―
 止血・傷薬
 煎じて飲めばHP小回復
 『調合』でポーション作成
 モーセ草、青つゆ草とあわせて『調合』でエーテル作成


 焦る。
 やあ、まあ……うん。これって……うん。
 ゲーム画面のように頭の中のスクリーンに浮かぶ文字。

 これはゲームの世界にでも迷いこんじゃったのかな。
 っていうか、異世界トリップ系?


 焦る。とは言ってみたけど、実はさほど焦ってない自分に少し笑ってしまう。
 深い眠りから覚めた直後のような現実感のなさ。
 まあテンパりすぎて感情が希薄になってんのかしら。頭がまだぼーっとしているのが自覚出来る。



 私は大学生だった。就職先も無事決まり、卒業式を間近にひかえたすこしオタク気質の女子大生。
 それが私、神崎美鈴だった。

 小説はジャンル問わず好きで、ゲームも大好き。
 シューティング系は下手すぎて出来ないからもっぱらRPGと乙女ゲーばかりやってる。
 異世界トリップものの小説は最近のお気に入りだからよく読んでいた。

 あの霧に飛び込んだからゲームだか異世界だかに来ちゃったんだろうな。




 アガメナ草をみて文字が浮かんだってことは自分の状態も判んのかしら?

 うーんと。メニュー? ステイタス画面?
 なんて呼び出せばいいんだろうかと考えているとピーンとまた文字がうかんだ。


― 神崎 美鈴 ―
 HP(生命力):586/586
 MP(精神力):728/728

 種族:ヒューマン
 年齢:22
 職種:
 属性:
 スキル:
 称号:『異世界の旅人』
 状態:


 はい来た。『異世界の旅人』、来たよコレ。

 ってことで私は異世界トリップしちゃったってことでFAかしら?

 とりあえず項目をみてみよう。

 状態は毒にでもかかったら「毒」とかでてくんのかな。
 今の私はりっぱなメダパニ状態なんだけど。「みすずはこんらんしている」とか書いとけよ。

 あーうん。愚痴ってみた。ごめん。


 職種・属性・スキルの欄は空欄になっているところをみるとこれから取得していくのかな。

 まだ誰にも遭遇していないからこのHPとMPがどの程度のものなのか判断できないけど、MPがあるってことは私、魔法使えちゃったりするかも。うん、異世界キター。


 しかもHPよりMPが高いって私かなり魔力が高いんじゃないかしら。
 魔法ならまかして。ゲーマーなめんなよ。
 ドラ○エもFFも呪文覚えるのは得意だったんだから。

 よし、あとで試してみよう。
アイテム名、人名がなかなか思いつきません。
7/16 書式修正。文章若干修正。




+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。