ニュース59号 2003/6発行

  ■入居差別 第8回平和開発との話し合い

  ■またまた,鶴見で差別落書き

  ■サンデーサン要町店でアルバイト差別?


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■入居差別 第8回平和開発との話し合い

 2003年6月2日。在日コリアンに入居差別をした平和開発との第8回の話し合いが、午後7時からふれあい館にて行われました。平和開発は、社長の大西さんと担当者の長倉さん。川崎市は関連部局の5名。みんとうれん側は約20名の参加で話し合いが持たれました。

 話し合いの冒頭に、前回終了時に担当の長倉さんが、これ以上話せない状態であった(混乱していた)ため、前回の話し合い後、みんとうれんと平和開発で事前の話し合いを二度行ったことがみんとうれんから報告されました。

 次に、長倉さんに今までの話し合いを受けての発言を求めました。長倉さんは、「自分なりに、どうしたらペェさんの痛みが分かるか考えていた。何故差別されているか、今更だが勉強してみようと思い、資料を読んだり、VTRを見た。この問題は政府が作ってきた意図的な差別であることを知った。在日の人達の会社に勤めていたので分かっていたつもりだった。ルームグリーンに対してももっと違っていたのではないか。ペェさんに対しても当初はトラブルの一つ としか考えていなかったが、今はもっと違う対応が出来たのではないかと思う。人間が本質的に持つ根深い問題である。」等が語られた。

 みんとうれん側から「今と以前ではどこが違うのか。どういう風に変わったのか。」という質問が出された。長倉さんは「どうして良いか分からず、非常にストレスがたまったが、ただ、(差別された側の)痛みを分かって欲しいと(みんとうれん側が)言っているんだということが分かった。」「過去の歴史を含めて、もっと話を聞きいてみたいというように変わった。」

 当事者であるペェさんから「どうして、私があんなに怒ったんだと思いますか。」という質問が出され、それに対し長倉さんは「(ペェさん達の思いが)伝わらなかったからだと思います。痛みが分かっていないからだと思います。」と答えたが、なかなか言葉にならない場面となり一度休憩を入れました。

 再開後、ペェさんから「通りすがりに足を踏まれたらどうですか?肩をぶつけられたらどうですか?私はすごく痛かった。どれだけ痛かったか知って欲しい。多くの人は痛いとは言えないんですよ。」と長倉さんに問いかけをした。長倉さんからは「本当の痛みは分からないかもしれないが、今、感覚的に“痛み”というのが分かった気がする。以前とは違うという感じがする。」と語られました。

 大西さんからは「望む答えは出ないかもしれないが、(この問題は)避けて通ることは出来ない。実際の痛みは分からないかもしれないが、大家さんと話す時は、日本人と外国人は変わらないんだと言っていきたい。」との発言がありました。

 最後にみんとうれんから、「あの時の長倉さんと今の長倉さんは、どこが違うのか?」と質問が出され、次回に、この質問に回答してもらうことで話し合いを終えました。今までの話し合いでは、長倉さんは“正解を言わなければ”という姿勢だったと思いますが、今回の話し合いの最後の場面では“素直に語ろう、聞こう”という姿勢に変わってきたように思います。

 次回の話し合いは、7月7日(月)午後7時からふれあい館で行われます。皆さんの参加をお願いします。(M)

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■またまた,鶴見で差別落書き

 昨年生麦で発見した差別落書き、今度は汐入町、寛政町で発見しました。同じ地域、同じような表現で同じ人物か同じ思想をもつ者かどちらにしてもこれはほっとおけない状況です。

 この差別落書きを発見後の5月9日に、人権センター事務局長と横浜市人権課を訪問し、横浜市の対応を聞きました。
 差別落書きがしてあった歩道橋と首都高橋脚は、道路公団と県土木事務所の所管で、3者で現場調査、記録をし、落書きの消去をしたとのことで、今後、現場パトロールの強化、関係職員の意識啓発を行うとのこ とでした。また、地方法務局にも報告し、地域啓発を依頼したとのことでした。

 こちらからは、市民啓発(市公報、区公報)を強化し、現場町会にも報告し、協力を得たらと提案しました。
そ れにしても、差別落書きは、根が深い差別意識です。行政もそうですが、私たちももっとこの問題を幅広い市民に広めていかなければならないと心を新たに今後の活動を展開していきたいと思っています。(S)

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■サンデーサン要町店でアルバイト差別?

 サンデーサン要町店でアルバイト募集のチラシで「日本国籍以外の方はご遠慮ください」というフレーズがあり、外国人の応募を断っている(?)と、移住連フォーラムで報告があり、その後、みんとうれんに通報がありました。

 チラシの内容は以下のようです。
 大きい字で「急募」とあり、その下段に「ただ今サンデーサン要町店ではキッチン・ホールスタッフを全時間帯で大・大・大募集中」などと記してあり、最後の方の「資格」で「16歳〜40歳くらいまでの健康・元気・真面目で明るい男女」。その下に「(日本国籍以外の方はご遠慮ください)」としてあります。
 これは、明らかな国籍による差別です。

 東京のグループの情報によると、現在移住労働者の支援グループが取り組む(?)とのことで、私たちはしばらく静観します。
 当たり前ですが、サンデーサンのホームページを見ると採用における国籍の要件は何もありませんが、これは本部関係で、各店の採用権限もつのは店長で、実際の各店での採用は店長の認識に委ねられているようです。

 以前、横浜のサンデーサンでも外国人がアルバイト採用で落とされたという噂がありました。そのことをあわせて考えれば、今回の問題は、決して店長独自のレベルとは思えず、会社の体質なのではないかとの疑念が残ります。
 とりあえずの報告と感想まで。(S)

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