小学校から2キロ圏内で売春業者20カ所摘発 /ソウル

「犯罪の死角」についての本紙報道を受け警察が取り締まり

 本紙の取材班が17日午後、A小学校を中心に、周辺にある売春業者を調べたところ、最近摘発されたキス部屋は学校からわずか100メートルの所にある雑居ビルの6階に店を構えていた。大人の足では小学校の正門から1分しかかからない。A小学校3年生の児童(9)は、売春業者を指で指しながら「どんな店なのかは分からないが、暗くなると酒に酔ったおじさんやおばさんたちがあっちに向かう」と話した。そこから5分ほど歩くと、ハンバーガー店に隣接してリップカフェなどが幾つもあった。

このような状況にあるにもかかわらず、売春業者の取り締まりは容易ではない。売春業者の従業員同士で、取り締まりを行う警察官の写真を隠し撮りして共有し、近くに来ると無線機で情報を交換するなど、取り締まりを逃れるための手口が次第に巧妙になっているためだ。警察官が客を装って売春業者に予約すると、その電話番号を「警察の番号」として帳簿に記載し、次に電話がかかってきても応対しないという。

 警察の関係者は「従業員らは警察が取り締まろうとすると、3-4分でも遅らせようという作戦を繰り広げる。客がズボンをはく間に、売買春の証拠となるコンドームを便器に捨てている」と話した。江南警察署は17日、440の風俗店が密集しているA小学校の周辺を「クリーン地域」に指定し、犯罪の死角をなくすため、商店街や飲食店の団体と共にパトロールを行った、と発表した。

 また日中には、小学校の通学路で自転車によるパトロールを行い、夜間には一人で帰宅する女性の安全を守るため、駅三洞やノンヒョン洞、狎鴎亭洞の派出所(日本の交番に相当)が「安全帰宅サービス」を実施している。

キム・ヒョンウォン記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 今月11日午後、ソウル・江南地区にある売春業者に対し警察が取り締まりを行った。女性従業員たちは顔を見られないよう後ろを向いている。/写真提供=江南警察署

right

関連ニュース