「キス部屋(男性が代金を支払い、女性従業員とキスをする売春業者)」「マッサージ」「リップカフェ(唇と喫茶店の造語)」「オフィス部屋」…。
ソウル市の江南地区にある小学校の周りを取り囲む、売春業者の看板だ。この地域は本紙が最近、都心を代表する「犯罪の死角」として報じた所だ。本紙の報道を受け、警察が取り締まりを行った学校周辺の売春業者を地図上に表示すると、この学校は周囲を売春業者に囲まれ、島のように孤立した格好になる。学校から半径500メートルの範囲内にも、客に性行為をさせる業者が数多くある。
江南警察署は17日「A小学校付近の売春業者や、性行為まがいのサービスを提供する業者に対し集中的に取り締まりを行い、20カ所の業者を一斉に摘発した。立件された店主や女性従業員、客の男性はおよそ50人に達する」と発表した。警察の関係者は「風俗街に密集していた売春業者が、まるでインクがにじむように住宅街や商店街にも広がり、とうとう小学校の目と鼻の先にまで出現した」と説明した。
警察によると、リップカフェを経営する男(35)は今月3日、A小学校の近くで名刺サイズのチラシをまき、1時間当たり4万ウォン(約3500円)で性行為まがいのサービスをあっせんしたとして、警察に検挙された。男は小学校から700メートル離れた雑居ビルの地下1階に四つの部屋を設け、サービスを提供していた。また、同時に摘発された業者も、大部分は児童が下校する午後4-5時に営業を始め、ベッドやコンドームなどを用意して、女性従業員がサービスを提供していたという。
摘発された業者の中では、性行為まがいのサービスを提供するリップカフェが10カ所で最も多かった。また、似たような形態のキス部屋が2カ所、売春が行われるマッサージ店は5カ所、オフィス部屋(オフィステル〈住居兼事務室〉を利用した売春業者)も学校から半径1キロ以内の所にあった。