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http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350143331/


1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:48:51.70ID:DFj5Lkm00

立つか? 


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:50:12.39ID:STuP9KwI0

15年てお前何歳だよ 


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:51:57.35ID:DFj5Lkm00

>>7 
今28歳だよ。 


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:54:23.77ID:DFj5Lkm00

スペック 
俺: 
28歳、フツメン、現在彼女有、都内在住、公務員的な手堅い仕事してる。 

相手の子: 
28歳、多部未華子似、現在はどうなっているか分からん。多分関西にいる。以下、多部な。 


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:56:43.62ID:DFj5Lkm00

多部との出会いは中学2年の頃だったんだ。 
ちょうどクラス替えの直後で、お互いの関係を探り合ってるような時期。

ちなみにうちの中学は二つの小学校から進学してくる学校で、 
それなりに人数もいたから同じ学年でも知らないやつとかは結構いた。


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:58:38.29ID:DFj5Lkm00

学年始めって、出席番号順で座らされたりするだろ?
おれと多部はたまたま出席番号が近くてすぐ隣位の所に座ってたんだよ。

でも、当時のおれは多部のことを全然知りもしなかったし、
ましてや田舎の純朴な厨房だったから、「女とかwwww」という感じで異性を異性としてあまり意識してなかったんだ。


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 00:59:35.73ID:DFj5Lkm00

で、最初の多部とのコンタクトは、学年で最初の給食の日だったんだ。

うちの学校では、小学生みたいに机を向い合せて食ってたんだけど、
ほぼ隣り合わせの席だった多部とは、ちょうど向かい合うような形になった。
「早く給食くいてー」ぐらいで何も考えてなかった俺だったが、
机を向い合せれば、自然と多部とも目が合ったんだよ。

ここで、多部がにっこり微笑みかけてくれたら、エロゲとは無縁だった厨房の俺でも
そいつに対して一気に心を奪われていたかもしれない。


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:00:38.51ID:DFj5Lkm00

でも、そいつは何故だか俺の顔を見てへらへらと小馬鹿にするように笑い始めたんだ。

紳士だった俺は、
「は?ww 何笑ってんの?wwwwww デュフフwwwwwwwwwwww」
って尋ねてみたんだけど、相手はひたすら俺の顔を見ながら、嘲笑めいた笑いを続けるばかり。
はじめは紳士的に
「やめろよwwwwww  デュフwwwwww    グフフフwwwwwwww」
っていなしていた俺も、給食の時間中そんな態度をとり続けた多部には、さすがに殺意がわいたね。


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:00:44.40ID:6tyK6Le00

最後に山崎まさよしが歌ってるんだろ?


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:02:47.37ID:DFj5Lkm00

>>28
それいいなw  BGMにしたw


まあ、そんなわけで、俺の多部に対する第一印象は最悪だったんだ。

ちなみに俺は、多部のことをその給食で初めて意識するようになったんだけど、
今まで顔も知らないやつだったから、てっきり自分の卒業した南小出身ではなくて
もう一つの中央小出身の奴だと思い込んでいたんだよ。


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:04:12.71ID:DFj5Lkm00

ところが、最悪な出会い方をしたにもかかわらず、なぜかその後は多部と仲が深まっていった。

後から聞いたんだけど、多部も南小出身だったらしい。
向こうは俺のことを小学校の時から知ってたらしいんだけど、おれは全然相手のことを認識してなかった。
そんなに大きい小学校でもなかったけど、たまたま6年間一度も同じクラスになったりしなかったっぽい。


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:05:29.37ID:DFj5Lkm00

休み時間、多部と喋ってたりする時間も多かった。
多部はバレエとかやってて、休み時間は何故か俺の前で柔軟とかしながら話しかけてきたりしたから、
いくら紳士な俺でも、目の前で大開脚とかされた時には目のやり場に困ったりしてた。


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:06:21.71ID:DFj5Lkm00

多部には仲のいい女子友達が二人いた。
それぞれ、りょうと尾野真千子に似てる。

りょうもやっぱりバレエをやっていて、なんか猫っぽい。
尾野の方は、いまいちぱっとしない地味っ子。

この3人はいつも一緒にいたんだけど、おれもそこに加わって一緒にだべっていることが多かった。


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:08:13.29ID:DFj5Lkm00

しばらくして、普通に仲良しになってから多部に
「なんで初めて会ったとき、ずっと俺の方見て笑ってたの?」って聞いてみたら
「なんか、恥ずかしかったから・・・///」みたいなこと言ってて、
その頃から、なんとなく俺の中で多部のことが特別な存在になっていった


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:10:30.23ID:DFj5Lkm00

多部は多部で、おれのことを小学生の頃から知ってたらしい。
実はけっこう病弱だった俺は、小学校で一回もマラソン大会に出たことはなかったんだ。
いつもマラソン当日は保健室待機だったんだけど、その時に、多部もいつも保健室にいたらしい。

それで俺のこと知っていてくれてたらしいんだけど、声をかけられたこともなかったし、
俺の方は多部のことをは全然認識してなかったわけだ。

それが、中学2年になって初めて同じクラスになって、席順も近かったもんだから
そういうシチュエーションに対して、多部は面白かったのか何なのか笑ってたんだと。

今から思えば、ほんとエロゲみたいな流れだな。


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:12:59.59ID:DFj5Lkm00

多部はほんとにいい子だった。
第一印象の悪さが消し飛ぶくらいにいい子だった。

なにより、純粋だった。
夏前位に修学旅行の委員決めをしたんだけど、その委員に多部と先のりょう&尾野が立候補したのね。

で、みんなの前で、なんで委員に立候補したのかっていうのをスピーチすることになって、
りょうと尾野は、真面目に立派なことをしゃべったわけよ。
次に多部の番になったんだけど、急に泣き出しちゃって、一言もスピーチできなかったんだ。

あとから聞いてみたら、「自分は実は友達と一緒にやりたくて軽い気持ちで立候補しただけなのに、
りょうと尾野は立派なことを言っていて、適当な気持で立候補してしまった自分が情けなくなって泣けてきちゃった」
とか言ってんの。

もうね、こんな純粋な気持ちでいる子、他にはいない!って感じで、
俺の中での多部を愛おしく思う気持ちが爆発しそうになった。


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:15:47.92ID:DFj5Lkm00

多部との仲は少しずつ深まっていったように思うけれど、
実際には俺の方が一方的に多部に対する恋心を募らせていたばっかりで、
多部は俺のことをどう思ってるか全く分からなかった。

そんなこんなで季節は秋になり、そろそろ、高校受験に向けて周りも勉強を意識しだす時期になった。
正直、パーチクリンで中二の秋だというのに英語のaとtheの違いも判らないような俺だったから、
受験に向けての不安を感じてはいたんだ。
そんな不安を多部と話していたら「>>1も、うちと同じ塾に来なよ!」と誘ってくれた。

多部のことを意識しまくっていた自分は、、勉強の不安とか全部差し置いて、行くしかないって思った。


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:16:58.41ID:DFj5Lkm00

ところが、多部の通う塾はレベル別に3つクラスが分かれてて、多部は真ん中のクラスにいたんだ。
パーチクリンの自分が入塾テストを受けて、多部と同じクラスになれるわけがない。

そう思った俺は、唯一勉強らしいこととして小学3年生のころから続けていた進研ゼミのテキストを取り出して
多部と同じクラスになれることだけを目指して、必死で勉強を始めた。

バカ息子が突然塾に行きたいと言い出すわ、入塾する前から必死で勉強を始めるわ、オカン大喜びwwwwww

たまたま同じタイミングで入塾テストを受けに行くことになった男友達と、二人で入塾テストを受けた。
はっきり言って、その男友達も大して勉強ができるわけではなかったし、
受験後の手応えを二人で相談しても全然できなかったという事実しか分からなかった。

結果、その男友達は、一番下のクラス、そして俺は、なぜか多部と同じ真ん中のクラスに配属された。


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:19:06.27ID:DFj5Lkm00

俺、内心歓喜wwwwwwww 

多部も「やったー! >>1も同じクラスになれたんだね!!!」と喜んでくれた。 
そんな多部の様子を見て、中二心に、これはもしかして多部も俺に気があるんじゃね? 
なんて思うようにもなった。 


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:18:39.54ID:UG9VYgLO0

臨海か


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:20:48.92ID:DFj5Lkm00

>>48
いや、名前は微妙に似てるけど違う。
うちはクソど田舎。


それからは必死に勉強をした。

真ん中クラスになったとはいえ、自分はどう考えても真ん中クラスの最下位だった。
クラスが落ちないように、必死で塾の授業についていった。

楽しみは塾の帰りだった。
塾は駅前にあったんだけど、生徒はみんな少し離れた住宅街に住んでいたから、塾から送迎バスが出ていたんだ。
俺や多部が住んでいるところを回るのは、ルート上一番最後だったから、30分は多部を含めた塾仲間と
楽しく喋りながら過ごすことができたんだ。


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:22:17.36ID:DFj5Lkm00

正直、勉強は超大変だったけど、塾のみんなはいいやつらだったし、
なにより多部と学校外でも会って机を並べたり、バスの中でワイワイ過ごせるのが嬉しかった。

そんな時間がずっと続けばいいのにと思ってた。

今思えば、あのころがいちばん楽しかったころだな。


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:25:20.17ID:DFj5Lkm00

中学3年に進級してしばらくのこと、相変わらず学校では俺と、多部、りょう、尾野で仲良くしてた。

いつもの休み時間に、突然りょうから相談があるって言われたんだ。
何事かと思いつつ、話を聞くことにしたんだが、多部と尾野も同席して話を聞くことになった。


55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:27:09.60ID:DFj5Lkm00

正直、何を言われるのかドキドキしてたんだが、
要は、りょうが俺と仲のいい男友達のことが好きになったとかいうことだった。
で、協力してほしいと。

そこへ根っからの紳士の俺のことだから、できることは色々したさ。
好みのタイプをそれとなく聞き出してみたり、場をセッティングしてやったり。
今にして思えば、うはww行動力ありまくりんぐwwwwwwってくらい、りょうのために尽力してやった。

片思いながら多部という好きな子と毎日すごし、一方でその親友の恋のお手伝いとか、
ほんとリア充もいいところの日々だったな。


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:27:58.64ID:DFj5Lkm00

で、とうとうそのりょうが俺の男友達に告白するということになった。

結果・・・、あえなく玉砕。りょうは泣きながらも俺に報告してくれた。
当然の流れとして、慰めてあげたりしてたんだけど、りょうがとんでもないことを言ってきた。


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:29:28.43ID:DFj5Lkm00

>>1の友達のことも好きだったんだけど、実は、・・・ずっと相談に乗ってくれてた>>1のことも気になり始めちゃってたの」

・・・まじかー!!!って感じだった。
俺の片思いの相手はあくまで多部で、りょうはその親友で、
たしかに相談には乗っていたけど、それは女として好きとかそういうんじゃなくて、・・・みたいに頭ん中がぐるぐる回った。


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:32:33.95ID:DFj5Lkm00

で、そんな風に言われて困っちゃったのね。

悩みに悩んだ末に、決断したんだよ。

・・・りょうを支えてあげようってな。


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:33:00.08ID:DFj5Lkm00

自分の中では本当に大きな葛藤だったよ。

多部への思いを貫くか、目の前で元気をなくしてるりょうを支えてあげるか。


でも、あとから思えば、自分の下したこの判断は、人生最大のミスだったよ・・・。


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:33:26.02ID:DFj5Lkm00

しょげかえっているりょうを元気づけるために、いろいろ考えて
温かい言葉をかけてあげてたんだ。

最初は良かったよ。
傷心のりょうが、少しでも元気になってくれるならって思ってた。


ところが、3日くらい経って、りょうが改めて話があるって言ってきたんだ。
嫌な予感しかしなかったよ。


>>1、ごめん、優しくしてくれるのは嬉しいし、
 身勝手なのはわかってるんだけど、
 やっぱり>>1友のことが忘れられない・・・!」


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:33:59.39ID:DFj5Lkm00

この一言でいろんなことが崩れてしまった。 

りょうが俺の友達のことを想い続けるのはいい。 


でも、俺については、いったんりょうを支えるよって宣言してしまった手前、 
本当に心の底で抱いていた多部への想いはどうすればいいのか。 

・・・でも、そんなことを思ってみても、全ては後の祭り。 
結局は、>>23のタイミングで、俺が自分の気持ちをはっきりさせなかったのが悪い。 
一番大事な場面でヘタレてしまった自分を何度となく後悔したよ。 


65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:36:23.94ID:DFj5Lkm00

その後は、今までの友情はどこへ行ってしまったのかと思うほど、
多部&りょう&尾野の3人組との関係は悪くなっていってしまった。

俺なりにりょうへの気遣いのつもりで、今までどおりに話しかけたりしてみたものの、
りょうはそっけない態度を繰り返す。
そのうえ多部からは「>>1はりょうちゃんの気持ちを全然わかってない!」なんて
怒られてしまう始末。

次第に3人組とは疎遠になっていってしまった。


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:36:54.14ID:DFj5Lkm00

俺は自分の軽率な判断を後悔するばかり。
そして、多部への想いは募るばかり。

この頃は受験のストレスもあったし、この一連のことがあったために
精神的にぼろぼろだった。それが、もともと体が弱い自分をさらに追い込んで、
身体的にも不調の日々が続いたんだ。


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:37:35.94ID:DFj5Lkm00

結局、中学を卒業するまで全く関係を修復できなかった。

一度は、多部と同じ高校に進学することを夢見た時もあったけれど、
大事な多部という存在が遠く離れてしまって以来、ひたすら勉強に打ち込んだ俺は
むしろ成績は塾の中でもかなりいいところまで上がったため、
結果的に県外の私立へ進学することになり、多部は県内の公立へ進んだ。


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:40:10.67ID:DFj5Lkm00

進学先もバラバラ。
このまま、多部のことを忘れてしまえるならどんなにいいかと思った。

でも、やっぱりこんな中途半端なままでは追われない。
ヘタレてしまった自分を、なんとかここで奮起させないと一生後悔したままだ・・・!

そう腹をくくった俺は、これで最後と思って手紙を書いたんだ。


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:42:29.78ID:DFj5Lkm00

ヘッタクソな字しか書けなかったが、一生懸命に想いを綴った。 

最後に、もしもう一度話だけでも聞いてもらえるなら、 
連絡が欲しいということを書き添えて、その手紙をそっとポストへ入れた。 


おれは待った。 
高校進学を控えて身辺は色々と忙しかったが、 
なにより多部からの連絡が来てくれることを願って待った。 


・・・果たして、連絡は来なかった。 
4月になっても、5月になっても、連絡は来なかったんだ・・・。 


69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:40:34.20ID:w1bAw9ZR0

中学生のときってなんでもないことでときめいちゃったりするよね
なつかしい


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:42:29.78ID:DFj5Lkm00

>>69 たしかに、今はあのときめきはないな・・・


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:43:08.89ID:DFj5Lkm00

これで、幕引きかな・・・とも思った。 

でも、やっぱり諦めきれなかったんだよ。 
具他的な行動には一切つなげられなかったけれど、 
心の中ではずっと多部への想いを秘めながら毎日を過ごしていたんだ。 


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:43:00.47ID:FjcrXrMG0

なんかよくわかんねーな

支えるよ宣言って何だ?


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:44:49.95ID:DFj5Lkm00

>>72 分かりにくくて済まん。
要は、りょうが俺に寄せてくれた好意に応えるということだ。


高校は、女子が多い学校だったので、普段からクラスとしても男女は仲良く過ごしていたが、
おれに限っては、いわゆる付き合うとか付き合わないとかいう話にまで、
発展することは一切なかった。

やっぱり多部への想いを引きずってて、女の子と深い中になるのが怖かったのかもしれない。


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:45:56.85ID:DFj5Lkm00

ここで、少し時間はとんで、高2の秋頃へ話はうつる。 

うちの学校は国際交流が盛んで、アメリカから留学生を毎年迎えてたんだ。 
おれは高校受験を通じて英語が好きになっていたこともあって、 
ある一人の留学生(男)とは特に仲良く遊んでたんだ。 
放課後も一緒に遊びに行ったりして、ものすごく仲が深まった。 
後に、俺自身がアメリカでホームステイをすることになった時も、 
その子の家でホームステイをさせてもらったほどだ。 

で、その留学生がアメリカに帰るという日、空港まで見送りに行ったんだよ。 
涙涙の別れだったね。 
でも、クサい話になってしまうが、 
二人のあいだに築いた友情があったから、最後は本当にお互いいい気持ちで 
お別れをすることができたんだよ。 

なんとも表現できない満たされた気持ちのまま、俺は自分の家のある町まで帰った。 
で、駅からの路線バスに揺られて自宅を目指してたんだよ。 

そしたら、途中の停留所で乗り込んできたんだよ、多部が。 


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:45:35.99ID:1ABu/mEV0

2年半の俺はまだまだやな
今接点皆無だが


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:46:53.90ID:DFj5Lkm00

>>75 がんばれ!何も行動しないと絶対後悔するぞ!


たまたま乗降口のすぐそばに座っていた俺は、
多部と目があった瞬間、心臓が止まるかと思った。

中学卒業以来、一回も会ってなかったのに、なんでこんなタイミングで再会するのか。
神様が、留学生とお別れした自分を、今度は多部に出会わせてくれたんじゃないかとさえ思った。

多部は多部でやっぱり驚いた様子で、クリクリした目を見開いて「あっ・・・」と声を上げた。


78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:47:27.74ID:DFj5Lkm00

その一瞬のあいだに、俺の脳はフル回転したね、
なんて話しかけたらいいのか、謝るべきか、いやでも何を・・・?

中2の途中から関係が遠のいて、ほぼ3年ぶりにまともに向き合ったこの関係。


でも、多部はにっこり笑って、俺のすぐ隣に腰を下ろしてくれたんだ。


それで、すべてが救われた気がした。


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:47:59.96ID:DFj5Lkm00

でも、やっぱり何を話していいかはわからなかった。 

多部の家の場所を考えると、彼女の方が先にバスを降りることになる。
それまで10分もない。 

結局安直な道で「久しぶりだね」なんてことしか言えなかった。 

でも、彼女はニコニコして「うん」って答えてくれる。 

その笑顔を見て、俺はほぼ反射的に「あんな手紙送ってごめん」って謝っちゃったんだ。 

でも多部は「いやーびっくりしたよー(ニコニコ」というだけで、怒っている様子はなかった。 


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:47:41.42ID:7gPhS4wu0

もう何回も告白して
「顔が好みじゃないから」
で断られてるけど友達としては親しい部類だから
もうちょい頑張ろうかな…
1サンクス


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:49:30.79ID:DFj5Lkm00

>>79 何回も告白してるのか。
「顔が好みじゃない」とは正直キツイな。
でも、諦めないで頑張ってくれ!


まるで昔の関係に戻ったみたいだった。

ニコニコ笑顔で話をしてくれる多部が、本当に嬉しかった。
時間が解決してくれるってのは、こういう事なんだろうなと思った。


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:49:52.95ID:DFj5Lkm00

で、結局バス内でどちらからともなく携帯の連絡先を交換して、彼女はバスを降りていった。

バス内に残った自分は軽い興奮状態がまだ続いていて、
家に辿りついたあとも、テンションが上がりっぱなしだったと思う。

仲良しの留学生を見送りに行って落ち込んでるだろうと優しく声をかけてくれた家族の目に、
やたらとハイテンションな自分がどのように映っていたのかはしらない。


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:50:34.28ID:DFj5Lkm00

その後、多部とは時々メール交換をするようになった。
あれだけ願っても叶わなかった、多部との普通の会話が
こうして普通にできていることに、喜びで胸が打ち震えるようだった。

が、メールのやり取りを続ける中、またも大きなショックが俺を襲った。


84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:52:07.33ID:yfRYvJy+0

非処女化してたのか
それは辛いな


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:53:09.38ID:DFj5Lkm00

>>84   まあそういうことだな。


付き合っている男がいるという。
しかも、ガソリンスタンドでバイトをしている大学生とか抜かす。


もう、奈落の底に突き落とされた気持ちだった。
GSでバイトしている男なんてろくでもないDQNしかいないことは
工房の俺でもわかっていた。

そんなやつと付き合っているだなんて、
あの、純粋で素直で清楚な多部はどこへ行ってしまったのか・・・。


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:53:30.39ID:DFj5Lkm00

それでも、おれは多部を信じた。 

きっと一時的にそういった人種に憧れを持っているだけなんだろう。 
いままで、あまりにも正当な人生を歩んできたからこそ、 
反動でそうした男に興味がわいただけなんだろうって。 


実際、多部からあまりその男の話は聞かなかった。 

翌年に迫っていた大学受験に向けて、 
メールで励ましあっていると、二人で一緒に勉強しているような気持ちになれた。 
厨房の頃、「うちと同じ塾に来なよ!」と言われて、机を並べて勉強していた頃を思い出した。 


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:53:21.07ID:w1bAw9ZR0

女は笑ってるのが真顔だから
よく笑ってる女には気をつけろ


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:54:13.11ID:DFj5Lkm00

>>86  肝に銘じる

聞くと、彼女は東京の大学に行きたいのだという。
語学で有名な某大学を受験して、東京で語学の勉強をするんだと言っていた。

おれは思い出した。なんで俺が高校受験を通じて英語が好きになったのかを。
それは、多部が英語が好きで一生懸命勉強していたからだった。
多部に負けないように、自分も勉強をしているうちに、やがて英語が好きになったんだった。

多部が、その英語への思いを持ち続けていることを知って、胸が熱くなった。


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 01:55:00.95ID:DFj5Lkm00

一方、おれは地元の国立を受ける予定だった。
特に行きたい大学があったわけではなかったけれど、
クラスの中でも勉強はそれなりに頑張っている方だったので、
周りに担がれてという部分もあったように思う。

おれは、私立は東京の大学を受けることにした。
無論、多部と一緒に東京へ行けることを夢想してのことだった。

「おれも私立は東京の大学を受けるよ」と多部に伝えると
「一緒に東京に行けるといいね!」と言ってくれた。

泣きそうに嬉しかった。


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:03:09.88ID:DFj5Lkm00

そして高3、受験は終わった。

俺は国立の受験で手を抜いたわけではなかったけれど、あえなく不合格。
そして東京で受験していた某私立大への進学が決まった。

そして多部に、そのことを伝えた。


101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:04:10.94ID:DFj5Lkm00

多部からの返信が来た。

受験真っ只中の時は、お互いに遠慮して連絡を取り合っていなかったから、
すごく久しぶりのメールでドキドキしていた。


多部は、東京の大学に落ちた。地元で受験していた滑り止め大学に行くという。


またも、多部と離れ離れになることが決した瞬間だった。


102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:06:02.34ID:DFj5Lkm00

本当に運命のいたずらを恨んだ。

大学なんてどこでもいいと思っていたおれが東京の大学に合格し、
語学を勉強したいと一所懸命だった多部が行きたかった東京の大学に落ちるなんて。

代われるものなら代わってやりたかった。

でも、結局この一件でまた気まずくなってしまい、
なんとなくお互いメールをしにくい雰囲気になってしまったんだ。

そのまま、卒業を迎えた。


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:06:23.23ID:DFj5Lkm00

春を迎えて、おれは東京で新しい生活を始めた。

受験中は合格後の生活まで考える暇もなかったけれど、
日本の首都東京という大都市で暮らすことに、
田舎者の俺は若干の不安を覚えていた。

東京で生活を始めてみると、圧倒されることばっかりだった。
人の多さ、ビルのデカさ。電車の本数。何もかもが桁違いで、驚きの連続だった。

でも、何を見ても、この東京へ出てくることのできなかった多部のことが頭をよぎる。


104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:06:55.02ID:DFj5Lkm00

とはいえ、俺が進学した大学は、都内でも有数の規模で、
サークル活動も盛んだったため、周りの環境に流されながらも
大学生活に少しずつ馴染んでいった。

一人暮らしも始まって、かつてない開放感も感じてはいた。

そんな折、大学の語学クラスで仲良くなった仲間と飲みに行くことになり、
その席で始まった恋バナの流れに乗せられる形で、
中学時代から想い続けている多部のことを語ってしまったわけだ。


105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:07:15.57ID:DFj5Lkm00

そしたらその仲間が酔っ払った声で
「お前は、じゃあ、多部ちゃんのことを諦めるのか!?」と絡んできた。
「もちろん、諦めてはいないよ。でも・・・」
「多部ちゃんにちゃんと気持ちを伝えてみろよ!!」

けしかけられたこの流れに、酒の力も加わって、
おれは思い切って電話をしてみることにした。思えばなんというデスフラグな行為だろうか。


106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:07:49.92ID:DFj5Lkm00

何回かのコールの後、電話はつながった。

「あ、>>1だけど、多部ちゃん?」
「うん」
「あのさ、ちょっと話したいことがあるんだけど」
「え? 何?」
「いや、あのさ、・・・えーと・・・」
「・・・もしかしてお酒飲んでる?」
「いや、うん、ちょっとね・・・。それよりs・・・」
>>1っていつもそうだよね」
「は?」
「いつも自分中心だよね」
「え? いや・・・。あの、ちょ・・」
「話があるんだったら、お酒とか飲んでない時に、ちゃんと話してよね!」

ガチャッ!ツーツー・・・。


107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:08:20.99ID:DFj5Lkm00

電話を切られたあと、いっきに酒が抜けて冷静になった。

自分はなんてことをしてしまったのか。

俺だけが東京に来て、彼女は地元にいる。
そんななか、俺が仲間と飲んで酔って電話をしてきただなんて、
彼女にとってどんなに屈辱だったろうか。

こんなことだから、俺は今まで彼女との関係を深めることもできなかったんだろう。


108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:08:56.57ID:DFj5Lkm00

今、おれが当時の自分に声をかけられるなら何というかわからない。

でも、おれの暴走はそこで終わってくれなかった。

「お酒とか飲んでない時に、ちゃんと話してよね」
彼女はそう言っていた。

・・・ならば、そうするしかない。
浅薄な考えは、俺をそのまま行動に駆り立てた。


翌日、朝一の新幹線でおれは地元を目指していた。


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:09:16.20ID:DFj5Lkm00

正直、これまで真面目に学業に打ち込んできた自分にとって
大学の授業を年度始めから休むなんてある意味ではありえないことだった。

それでも、多部に直接に思いを伝えに行く、その思いだけで行動した。


・・・数時間後、おれは地元に程近い都市の新幹線停車駅に降り立った。

そこで初めて多部に改めて電話をした。


111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:11:04.18ID:DFj5Lkm00

「もしもし?」
「あ、>>1だけど、戻ってきた」
「え?」
「昨日の話の続きだよ。ちゃんと話をするために、戻ってきた。」
「何言ってんの?」
「ほんのちょっと、10分でもいいから話す時間をもらえない?」
「・・・だから、わかんないの?」
「え?」
「そういうところがほんとに自分中心だって言ってるのよ」
「え? え?」
「もういい!」

切られた。


112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:11:57.85ID:DFj5Lkm00

この瞬間、またも目の前が真っ暗になった気がした。 


自分中心・・・。 
確かに言われてみれば、その通りだ。 
自分の考えばっかりで行動して、その結果がこのざまだ。 

駅で、しばらく、うなだれて座り込んでいた。 


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:12:18.27ID:DFj5Lkm00

30分、いや1時間も座っていただろうか。

ようやく、こうなったら自分で区切りをつけるしかない。


・・・携帯電話から、多部のデータを消去した。


114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:13:08.25ID:DFj5Lkm00

その日は地元の友達のところに泊めてもらって、
翌日だか、翌々日だかに東京に戻った。

その後の学生生活では、多部のことを一切忘れて
・・・だったら良いのだが、踏ん切りをつけられない俺のこと、
もう二度と連絡を取り合うことはないだろうという思いはあったものの、
多部のことはずーっと心の片隅に引っかかっていた。

そんなわけで大学生活を通じて恋愛らしい恋愛もせずに4年の春を迎えた。


115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:13:27.92ID:DFj5Lkm00

俺は教員免許を取るために、教育実習のために地元へ帰ることになった。

そこで、やはりまた再会を果たすのである。


116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:13:58.79ID:DFj5Lkm00

その年に自分の出身の中学で教育実習をするのは
自分を含めて5人くらいしかいなかったが、その中に多部もいたのである。

さすがに教育実習生の顔合わせで面と向かったときは
お互いにどんな顔をしていいのか分からずに、気まずい空気が流れた。
が、体育科で実習に来ていたノリの良い子が雰囲気を作ってくれたりして、
おれもなんとなく普通に多部と話ができるような感じになった。


117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:14:03.52ID:FjcrXrMG0

壮大な独り相撲だな

分からんでもないが


120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:15:29.40ID:DFj5Lkm00

>>117  はたから見ればそうだろうな。クソスレに付き合ってくれてありがとう。


結局、実習中の必要もあって、また多部とメールのやり取りをするようになってしまった。

決意をもって多部のデータを消去した3年前のことが嘘みたいだった。
ただ、辛く、気まずい思いは持ちつつもまた多部と連絡を取りあえるようになったことを
嬉しく思わなかったかというと、決してそんなことはなかった。

むしろ、内心、大いに喜んでいた自分がいた。


119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:14:23.82ID:DFj5Lkm00

それにしても、こうしてまた縁が出来るなんて
嬉しいようである一方、生殺しにあっているようでもあり
本当に複雑な気持ちだった。

この頃までには、流石に自分も多部とどうこうなりたいという気持ちは
ほとんど払拭することができていただけに、こうして再会できたことがかえって辛かった。

そして、よりにもよって、二人とも「英語科」で実習をすることになっていただけに
いろいろと相談しないといけないことも多くて、本当に辛かった。


121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:16:02.31ID:DFj5Lkm00

実習も終わり、また日常の生活に戻った。

とは言え、俺は就職に向けて動いていたし、
多部との件はもうほとんど終わったものと心の整理をつけて、
日々のことに対処していた。

にもかかわらず、多部からは時々連絡が来続けていた。


126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:17:27.30ID:DFj5Lkm00

なんだかんだ言って、俺の心の中では
多部を想う気持ちはずっとあったんだろうなって思う。

だからこそ、多部から連絡が来るたびにあんなに心が揺り動かされたんだろう。

しかし、俺も就職をしたし、どんどん東京で暮らす時間が長くなるにつれ
多部のことを、冷静に考えられるようにもなっていった。


124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:16:20.13ID:DFj5Lkm00

おれは、もう多部のことは吹っ切りたい。
昔のいい思い出として、多部のことは良い意味で忘れたい・・・。

そう願っているのに、ふと忘れた頃に限って多部からメールが来たり
電話で「元気かなと思って」とかいう連絡が来た。

その度に、古い傷を柔らかいものでつつかれる様な
何とも言えない心の疼きを感じなくてはいけなかった。


125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:17:26.90ID:hjJNhTHK0

女ってこういうの普通にやるよね


127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:19:27.60ID:DFj5Lkm00

>>125  なんとも言えんな


そしてそういったなぁなぁの連絡の取り合い、が就職してから5年も続いた。
そんなあるとき、 多部から一本の電話があった。


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:19:56.12ID:DFj5Lkm00

多部「どう? 元気?」
俺「うん、まぁね」


この時、実は俺は出張中だった。


多「大丈夫かなって思って」
俺「何が?」
多「いや、地震あったでしょ?」(東日本大震災の直後だった)
俺「ああ、そうね。そっちは全然大丈夫なんでしょ?」
多「うん。いや、>>1は、前に新潟で地震あった時にボランティアに行ったとか言ってたから
  今回も行ってるのかなって思って。」
俺「今回も行ったよ」
多「やっぱり・・・。今も被災地にいるの?」
俺「ううん、もう戻ってきて、今はスキー場にいる。」
多「え?」
俺「だからスキー場にいるって」
多「・・・そう。」


129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:20:18.21ID:DFj5Lkm00

誤解されるだろうなって思った。

仕事でスキー場にいたのは間違いないけれど、
こんな言い方をしたら、被災地支援に行って、
その足でスキーをしに遊びに来てるみたいじゃないか。

でも、もう誤解されてもいいやってなんとなく思ったんだよね。


130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:20:58.78ID:DFj5Lkm00

多部の声は、なんだかすごく沈んだ感じだった。
いろいろと、何か聞きたそうな口ぶりでもあった。

さすがの俺にも分かった。

「なんでスキーで遊び呆けていられるの?
 >>1は、被災地で困っている人を放って、そんなことをしてられる人だったっけ?
 ・・・・・・変わったよね」

言葉にされなくても、そういう多部の思いが胸に突き刺さってくるのがわかった。

でも、正直、俺にとってそういうことがすべてむなしく感じられたんだ。


165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:48:27.29ID:DFj5Lkm00

>>130は、俺が感じ取った多部の心の声だ。


131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:21:25.83ID:DFj5Lkm00

今までだって、たくさんのやりとりをして、
結局のところ、本当につながりあえたのかわからないままだった。

それならいっそ、この電話で多部に誤解されてしまいたい。

>>1は、多部と一緒に笑いあってすごした中学時代の>>1では、もうない。
慈悲もなく、地震で苦しんでいる人を尻目に、スキーに行って遊んじゃうような
そんな人間に成り下がってしまったんだ。

そういう風に思われてしまう方が、どんなに楽か。


そして、俺自身、多部のことをもう吹っ切らないといけない。


そんな思いで最後の会話を交わした。


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:23:12.41ID:65qVeMiN0

>>131切ねーなー


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:27:40.81ID:DFj5Lkm00

>>134 ちょっと感傷的過ぎたでしょうか。


132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:21:50.82ID:DFj5Lkm00

最後に、多部は本当に優しい声だった。

俺も、もうこれで終わりになるだろうなっていう予感を感じた。

多「じゃあ、またね、元気で」
俺「うん、じゃあ」

そんな感じで電話を切った。

これが、昨年の3月後半のこと。
それ以来、多部からは一切連絡がないし、こちらも連絡を取っていない。


133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:23:10.56ID:DFj5Lkm00

その後、おれは自分のやっている趣味の活動で知り合った子と交際することになった。

自分の中では、多部とのことは全て終わったつもりでいる。
でも、やっぱり時々は思い出してしまうのも事実だ。
ただし、あくまでそれは過去の思い出であり、
多部との思い出がこれから先、二度と更新されることはないと思う。
15年想い続けて、結局自分から幕を引いたような形になったけれど、
それはそれでよかったと思っている。

今は、すぐそばにいてくれる現在の彼女のことを、大事にしてあげたい。


138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:24:15.96ID:DFj5Lkm00

以上です。

途中、省略したところとかもあるし、わかりにくい表現もあったかもしれませんが
こうした場で、一度吐き出すことができてよかったです。
お付き合いいただきありがとうございました。

ただの自分語り自己満スレですが、何か質問とかあったら受け付けます。


139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:24:57.53ID:sqzzr29Z0

平気で自己中とか言ったりボランティアに凄まじい高尚さを求めたりなんというお花畑な女


149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:31:18.26ID:DFj5Lkm00

>>139 たしかにそうかもな。でも、そんなお花畑なところに可愛いげを感じるのも事実だが。


142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:26:35.10ID:1R/+aeLO0

泣いた


149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:31:18.26ID:DFj5Lkm00

>>142 こんなクソ自分語りに付き合ってもらって、水分まで絞ってしまって申し訳ない。


143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:27:04.57ID:hjJNhTHK0

お疲れ様


147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:28:09.77ID:9F7vA1qt0

無理だね 本当は好きなくせに


154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:35:22.76ID:DFj5Lkm00

>>147 現状で、どうこうなりたいって気持ちはもうない。さすがに俺もおっさんだからな。


157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:37:41.34ID:jpSRU7vJ0

長かったけど、端折るわけにも行かなさそうじゃない?
文章から知性は出てると思うぞ。
男の価値は過去に対するこだわりを如何に捨てられるかだぜ。
こうして吐いて清算するのも一つの手やと思うで。

>>1は頑張ったと思う。
今の彼女を大切にしてやれ!


161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 02:42:46.73ID:DFj5Lkm00

>>157
擁護の声ありがてぇ。
男の恋は別名保存ってよく言うからな。
なんとかこだわりを捨てられるように努力するよ!


189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/14(日) 03:09:44.77ID:DFj5Lkm00

さて、そろそろ寝るわ。

みんなも寝て明日に備えろよノシ


1001:名も無きひじき2012/07/02(月) 19:29:05.49ID:HIJIKI

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