<コラム>かき氷・あんパン・プデチゲ…近現代史が残した“贈り物”=韓国(1)

<コラム>かき氷・あんパン・プデチゲ…近現代史が残した“贈り物”=韓国(1)

2013年04月19日17時11分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  平壌(ピョンヤン)冷麺のマニアは自分たちだけの儀式を行う。例えば“先酒後麺”の共通の情緒がそうだ。まずは蒸し肉、ビンデトック(チヂミ)、マンドゥ(ギョーザ)などをつまみに酒を飲み、その後に冷麺を食べる。食前に出てくる蕎麦湯に醤油を入れて飲む方法も、マニアの間で秘伝されている。

  ところが、日本旅行でざるそば注文した時、意外な場面を見た。日本人も蕎麦湯に醤油を入れて飲むではないか。こういう飲み方の元祖がどこかは分からないが、植民地の時代に伝播したのではないかと考えさせられる。権力はずっと以前に撤収したが、その足跡は食や言語、服飾のような民衆の精神に残り、長く生命を維持する。

  ベトナムに行けば「ビッ・テット」と呼ばれるフレンチステーキがある。卵を焼き、フレンチフライまで添えた、紛れもなくフランス式のステーキだ。フランスパンのバゲットがホーチミンの名物であることはよく知られている。

  シチリアはイタリアだが、一時その島を支配したアラブの食べ物を今でも楽しんでいる。「クスクス」と呼ばれる典型的なアラビアンフードだ。アラブから伝来した、アーモンドと砂糖で作った菓子も好んで食べる。アラブ風の遺跡さえほとんど残っていないその島でも、食べ物だけは世代を引き継いでいる。

  このように私たちの食べて飲むという行為の中には、人間の歴史が作り出した植民の痕跡が入っている。「ご飯にしますか、それともパンにしますか」を尋ねる軽洋食店のトンカツは、1800年代後半の明治維新に生まれた欧州風の肉の食べ方の象徴だった。それが日帝時代に朝鮮に入ってきたのだ。

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