実体のない会社への投資を持ちかける詐欺事件で、大阪府警捜査２課は２０日、被害者宅で現金の受け取り役を務めたとして、無職、熊倉佑樹（２８）＝東京都豊島区＝と自称ライター、秋本貴雅（４０）＝東京都練馬区＝の両容疑者を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。

　逮捕容疑は今年２月、詐欺グループのメンバーらと共謀し、架空のエネルギー関連会社に投資させた愛知県の５０代女性に、電話で「エネルギー関連会社が倒産した。別会社に出資すれば損失を取り戻せる」などとうそをつき、約２５０万円を詐取したとしている。

　捜査２課によると、この別会社は食料品輸出入販売会社「合同会社グレインハーベスト」（東京都中央区）で経営実体はない。熊倉容疑者らは同社社員を名乗って女性宅に行き、同社の出資証券を渡して現金を受け取ったとみられるという。

　府警は一連の事件で、電話で投資話を持ちかける「かけ子」の男４人を逮捕している。【後藤豪、遠藤浩二】