テキサスの爆発 全容つかめず

4月19日 6時11分

アメリカ南部、テキサス州にある肥料工場で発生した大規模な爆発は、発生から一夜が明け、警察や消防で倒壊した建物の中に取り残されている人がいないか確認を進めていますが、依然として被害の全容はつかめておらず、混乱が続いています。

テキサス州の人口２６００人余りの町、ウエストにある肥料工場で、１７日夜、火災が起きたあと、２度にわたって大規模な爆発がありました。
爆発の発生から一夜が明けた１８日、上空から撮影された映像からは、肥料工場は一部のタンクのようなものを残して建物のほとんどが崩れ落ち、工場の敷地の外にあるとみられる住宅も黒く焦げていたり白い煙が上がったりしているのが確認できます。
地元の警察によりますと、この爆発で周辺の住宅など６０棟以上が倒壊したり壁が吹き飛んだりして、これまでに５人から１５人が死亡したとみられるほか、１６０人以上がけがをしたということです。
さらに、現場で消火活動に当たっていた消防隊員数人の行方も分からなくなっているということです。
警察や消防では、がれきの中に取り残された人がいないどうか確認を続けていますが、現在も火が消えていない場所があることから、捜索は難航しており、依然として被害の全容はつかめていません。
この工場に肥料の原料として貯蔵されていた「無水アンモニア」は、加熱すると爆発するおそれがありますが、工場を運営する会社は、去年、安全管理に問題があるとして、連邦政府から罰金を科されていたということです。
警察では、捜索活動と並行して爆発原因の究明を急ぎ、事故と事件の両方の可能性を視野に捜査を進めています。