女性騎手の卵、藤田菜七子さん(左)と倉持明日香【拡大】
15歳で全寮制の競馬学校に入り、3年間の厳しい騎乗トレーニング、体重管理に励む藤田さんと一緒にジャージー姿で馬房の清掃、馬の手入れなど厩舎(きゅうしゃ)作業に挑戦。重労働でヘトヘトになったが、笑顔で頑張る藤田さんは「競馬は男女関係のない世界。“絶対負けない”気持ちは誰よりも強いです」とキッパリ。その決意に発奮した倉持は「騎手になりたいって目標があるから、自分が何をすべきかはっきり持っている。15歳とは思えないしっかりした考え」と感激した。
“ガチ馬2”のご褒美で来月29日にソロデビューが決定したもっちぃ。藤田さんとの“美少女競馬コラボ”を終え「自分もこれから新たなステージに一歩踏み出す勇気をもらい、背中を押された」と、最後に大きな瞳を輝かせた。
JRA騎手への道
JRA競馬学校騎手課程の試験を受けられるのは20歳未満(入学年の4月1日時点)。さらに体重などにも年齢によって細かい規定がある。学校は全寮制で、午前5時30分(時期で変わる)の体重計量から1日が始まり、厩舎作業、実技、学科などを行う。入学後の3年間で基礎力、応用力(トレセンでの厩舎作業)、実戦力養成(模擬レース)を実施し、騎手免許試験(1次、2次)に合格した者が、晴れてJRA騎手になれる。
藤田 菜七子(ふじた・ななこ)
1997年8月9日、茨城県生まれ。小学5年の時にテレビで競馬を見て騎手を志し、JRAの美浦トレーニングセンター内にある乗馬苑で技術を磨いた。今年4月に競馬学校騎手課程32期生に入学。同期には美浦の菊沢隆徳調教師(43)の長男で伯父に横山典弘騎手(45)を持つ菊沢一樹さん(15)ら男子6人がいる。順調に行けば、2016年3月にデビュー予定。好きな馬はディープインパクト。1メートル56、43キロ。血液型A。
(紙面から)