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【大リーグ】岩隈、最強右腕バーランダーに勝った 6イニング無失点 WHIP1位!2013年4月20日 紙面から ◆マリナーズ2−0タイガース【シアトル秋野未知】メジャー最強右腕を倒した! マリナーズの岩隈久志投手(32)は18日、地元でのタイガース戦に先発。6イニングをわずか70球の3安打無失点に抑えた。右手中指のマメのため6イニングで降板して勝敗は付かなかったが、チームは2−0で勝って連敗は「4」でストップ。相手先発の剛腕ジャスティン・バーランダー(30)からマ軍にとって2年ぶりの白星をもぎ取った。メジャーで重要視されるWHIPも、岩隈は0・52と両リーグトップ。力ではなく技で強打者を牛耳っている。 メジャー屈指の男と渡り合った。岩隈の相手は、2011年にサイ・ヤング賞とシーズンMVPをダブル受賞し、ここ4年で最多勝2度のバーランダー。そんな“リーグ最強右腕”を向こうに回し、一歩も引かなかった。 「自分なりのピッチングがしっかりできた。丁寧に低く投げ、ゴロを打たせて取るというイメージを常に持ち、強い気持ちで投げられた」 最速は92マイル(約148キロ)とバーランダーに8キロ及ばなかったが、低めを突く制球がさえ、無四球。タ軍打線の中軸は、昨季三冠王のカブレラを筆頭にフィルダー、マルティネスと3人で通算計730発の破壊力を誇る。だが、2回はフォークでマルティネスを、4回は内角ツーシームでフィルダーを、ともに併殺に打ち取るなど三塁を踏ませない快投だった。 まさに柔よく剛を制する投球術。残念ながら右手中指にマメができ、6イニングで70球と完投ペースだったが無念の降板。だが、岩隈の投球にチームは奮起し、7回にバーランダーを攻略。シーガーの左翼線適時打などで2点を奪い、剛腕から2011年4月以来となる勝利をつかみとった。 開幕から4試合を投げ、現代野球で時に防御率よりも重要視されるWHIPは、両リーグトップの0・52。昨季後半戦からに限れば、10勝と防御率2・31もア・リーグ1位の安定感だ。ウィリス投手コーチは「球界はパワーや球速偏重だからクマ(岩隈)は目立たないが、制球と緩急でこんなにすごい投球ができるんだ」と鼻高々で、ウェッジ監督も「クマは今やア・リーグの有名人だよ」とうなずく。 マメについては開幕からできてはつぶれて、の繰り返し。ただ、「痛みはあったが、次回は問題なく投げられると思う」と岩隈。「大リーグでこれほどやれるとは思わなかった。でも、これを続けることが大事」。技と制球力と重ねてきた自信。アジア人初のサイ・ヤング賞候補は、ダルビッシュだけじゃない。 ◆WHIPとは Walks+Hits per Innings Pitched(投球イニング当たりの与四球+被安打数)の略称。現代野球における投手の評価基準のひとつ。防御率は「投手がどれだけ失点したか」を計る数値なのに対し、WHIPは「投手がどれだけ走者を許したか」を計る。1979年に元ニューヨーク・タイムズ編集者のダニエル・オクレント氏が編み出した。一般的に1.00を切ると超一流と言われる。 PR情報
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