中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

福留 長女誕生日にサヨナラ満弾

2013年4月20日 紙面から

◆阪神7−3ヤクルト

 阪神が今季2度目のサヨナラ勝ち。3−3の延長12回2死満塁から福留がこの日2本目の本塁打で勝負を決めた。打線は0−3の7回にも福留の2ランなどで同点とした。救援陣の奮闘も光った。ヤクルトは七條が力尽き、3連敗。

     ◇

 決着をつける飛球が黄色い左翼ポールに直撃するのを確認すると、阪神・福留は甲子園の夜空に両腕を突き上げた。引き分け寸前の延長12回2死満塁。七條の外角高め直球を逆らわずに振り抜いた。

 今季チームの甲子園1号となった7回の2号同点2ランに続く、3号サヨナラ満塁弾。1試合2本塁打6打点の“福留劇場”だった。

 「ちょっと興奮しています。バンザイ? 無意識です。自然と表現していました」

 2005年8月5日の横浜戦(横浜)以来、国内では通算4本目の満塁弾で、サヨナラ満塁弾は初めて。WBC、五輪、メジャーと大舞台を何度も踏んでいる男が珍しく声を震わせた。

 この日(19日)はメジャー在籍中に授かった、第2子の長女・桜楓(はるか)ちゃんの2歳の誕生日。野球選手として最高のバースデープレゼントを届けることができた喜び。ホームランボールを大事に握り締め、持ち帰った。

 鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような活躍の裏では、不振脱却へ、もがき苦しむ日々の姿があった。前夜(18日)に17打席ぶりのヒットが出たものの、規定打席到達者では打率リーグワーストの1割3分8厘だった。

 2本塁打しても、まだ1割5分5厘。本調子には遠く、移動ゲームのこの日も、早朝に東京から大阪に戻って早出特打を敢行。関川打撃コーチが撮影した打撃フォームの動画を多機能端末「iPad(アイパッド)」で確認しながら、崩れたフォームの修正に当たる毎日が続く。「練習に付き合ってくれた裏方さんに対しても、疲れが取れる材料になってくれたら」と感謝を伝えた。

 甲子園では中日時代の06年8月29日に井川から放って以来の本塁打。「このユニホームを着て甲子園でホームランを打てるのがすごくうれしい」。巨人を追うチームとファン、そしてまな娘へ届けたアーチ。主砲としてパパとして、最高に輝いていた。 (中谷秀樹)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ