名古屋グランパスのMF田中輝希(20)が19日、FC東京戦(20日・味スタ)で「シュートの鬼」と化す決意を語った。チームのシュート数は前節までトータル47本でワースト2位。貪欲にゴールを狙う姿勢が求められている。田中輝は「遠めからでもどんどん狙う」と宣言。アグレッシブに打ち続け、3戦連続ゴールへ結び付ける。
水面下でグランパスにまん延しつつあるシュート欠乏症を、ブレーク中の点取り屋・田中輝が打開する。「シュート数が少ないのは知っています。最近はチャンスをつくれるようになってきたし、一試合5本くらいを基準にシュートを打ちたい」と意欲を口にした。
6試合を終えてシュート数47本はトップ川崎の92本のおよそ半分で、最多シュート数のFW玉田でさえ7本にとどまる。打てば勝てるわけではないが、打たなければ点は入らない。田中輝の「5本」には、現状を変えようという強い思いが込められている。
頭の中にはシュートを増やすイメージができている。田中輝は「ウチはミドルシュートが少ない。打てば相手の守備が警戒して出てくるし、ペナルティーエリア内にパスも通しやすくなる。遠めからでもどんどん狙う」。エリア外からでもスキあらば狙うと語った。
J初ゴールを挙げた柏戦に続き前節の新潟戦でも得点し、注目度は飛躍的に上がった。18日には玉田とのコンビで東海テレビの夕方ニュースに初めて生出演。「玉さんがいてくれたので、助かりました」と無難に乗りきった。
「ホント、変わりますよね」。1カ月前まで無名だった20歳は、自分を取り巻く環境の変化を実感している。「まだまだ安心できる立場じゃない。ウチは1試合ダメならすぐに落とされるチームですから」。今はゴールを目指し、ひたすら右足を振り抜くのみだ。 (木村尚公)
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